先日本家サイトで【コンビニの秋冬定番商品中華まんとおでん、ローソンでも8月13日から展開開始】と、ローソンがおでんの販売を始めた記事を掲載した際、その中で「夏の暑さはお盆前にピークを迎え、それ以降はじわじわと低下し始める。ローソン側では前日よりも気温が下がると体感温度も低下し、温かいものを食べたくなる」という話を取り上げた。で、本当におでんはお盆以降に売れているの? という裏付けを調べておくことにした。
まずは家計の消費動向を見るなら総務省の「家計調査」......なのだが、その家計調査の項目には「おでん」は見つからず。具材として「油揚げ・がんもどき」「大根」「ちくわ」「揚げかまぼこ」などは見つけられるけど、これはおでんに限らず鍋物でも使われる。過去にも総務省自身も【おでんが一番売れるのはいつ?】というコラムを掲載し、「セブン‐イレブンで一番おでんが売れるのは、「体感気温」が一番下がる9月から10月の秋口なのです」と言及している。実気温では無く、体感気温がポイントとのこと。
さらに調べたところ、大本のリリースは削除されているけれど、5年ほど前にローソンがおでんの発売を開始する際に、【少しずつ 前倒しして いつの間に お盆休みに おでん発売】に掲載したようなグラフを公開していた。
↑ 2007年度におけるローソンの月次おでん販売動向
具体的な読み方が分からないし、数字も配されていないので概要のみだけど、やはり10月が一番売れているようだ。
また、データは10年以上前のものとなるが、気象庁の「平成13年度調査 企業の天候リスクと中期気象予報の活用に関する調査」の中で、おでんと体感気温に関する、セブンイレブンでの実測データが掲載されている(こちらも具体的数字は無し)。それによると
↑ おでん気温と販売数量推移
次の例はおでんの販売量と気温との関係である。このグラフから読み取れる最大の特徴は、販売のピークが真冬ではなく、秋、それもまだ浅い時期に現れる点である。2001年と2000年の比較では、前述のとおり2000年は9月まで残暑が厳しかったのに対して、2001年は8月以降急激に気温が下がったことがある。このため2000年の販売のピークは10月の最終週に現れているのに対して、2001年のピークは9月の第4週に既に現れている。いずれもいわゆる肌寒く感じられる時期に相当し、体感的な気温が商品の売れ行きに密接に関係していることがわかる。
との話が確認できる。やはり体感温度とおでん販売動向には密接な関係があり、真冬では無くて体感温度の差異が激しい秋口に、おでんが売れまくることに違いはなさそう。
......具体的数字が分かれば、当方でグラフを生成しなおして、本家で分析記事にするのだけど、各コンビニではそういうデータは公開しないのだろうなあ。せめて家計調査で「おでん」の項目があれば、と思うのだけど。
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