フランスの小型自動車シトロエンC3のCM。ガソリンスタンドで給油中の自動車を通して、偶然出合った二匹の犬。たまたま偶然にも同じ方面へ移動するようで、抜きつ抜かれつ併走する自動車越しに、二匹の犬の愛は深まっていく。想いにふけり、色々な愛の場面をイメージし、ロマンチックな時は流れていく。ああいつまでもこの時が続いていくといいのに......
ところが突然、片方の犬を載せた自動車が併走を止め、ガソリンスタンドに向けてハンドルを切る。どうやら先ほど給油した後、燃料の残量が心もとなくなったようだ。ところがもう一方、シトロエンC3に乗った方はまだまだ燃料はたっぷり。ガソリンスタンドに寄る必要はない。「あーあ」という声が聞こえてきそうな、寂しい表情を見せ、落ち込む後部座席の犬の心境も知らず、飼い主のドライバーは「うん、まだまだ燃料は大丈夫だな」との満足げな顔を見せる。
要は(記事によれば従来車と比べて23%も燃費が良い)シトロエンC3の燃費の良さを、併走する他の自動車と比較しやすいよう、両車間に座っている犬のラブロマンスとその別れにかけて物語を創った次第。いやぁ、よく分かるって点ではいいけれど、やっぱりちょっと可愛そうだな。何か別編で、やはり燃費の良さをアピールしながら、二匹が再び出会うなんていうオチ的なストーリーを創ってほしい気がする。
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