いきなり登場する巨大な赤ちゃんと、それに向けて笑顔で水をかける男性。なんだこりゃ、「進撃の巨人」の巨人側の内幕かとも妄想できるようなシーンだが、周囲の人は誰も妙な視線を向けることはない。駐車場に座っている赤ちゃんに向けて走ってくるカートを慌てて止めたり、車庫のシャッターを開けると笑顔を見せる赤ちゃんとご対面したり、消防車用の給水口のそばで泣きじゃくる姿を見て途方にくれたり......
「あれ?」とそろそろ気が付いた人も多いはず。これ、実は実際にはすべて自動車によるシーン。自動車を赤ちゃんに置き換えて、自動車の持ち主に「あなたは自分の子供をあやすように、ていねいに扱い、可愛がっているはず」という表現をしている。そして「それでもなお、トラブルを起こしてしまうこともある。だからこそ、わが社の保険に入りましょう」という次第。
子供への愛情をマイカーへのそれとシンクロさせ、感情の親近感、リアリティを高めるのと共に、「え?」と視聴者を驚かせて注目させる。2つの点で賢い切り口のCMだね。
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