屋外のややうらぶれた壁際で対峙する二匹の猫。何を理由にケンカをしているのか分からないが、はたから見ても非常にピリピリとした空気が伝わってくる。恐る恐る近づく撮影者にも気が付かず、「うにゃー」という声は高まるばかり。
撮影者がある一定の距離に近づいた瞬間、灰色のしま模様の猫は水たまりを超えるべく、勢いの良いジャンプを試みる。まるで「お前にこんな曲芸ができるもんか」と白猫に見せるように。そして縞猫は悠々と水たまりを飛び越える。
それにつられたのか、単に喧噪の相手が場を移したからついていくだけなのか、白猫もジャンプ......したのはいいけれど、ジャンプ力が全然足りず、水たまりの中央にじゃぶん。ずっぽりと水に浸かった白猫。これには当の白猫だけでなく、様子をちらり見した縞猫も、そして撮影者もあ然。
撮影者は笑い出すし、白猫はその場でフリーズしてしまうし、縞猫は「けっ、俺にかなうわけもないのに無理をするから」とばかりにスタスタとその場を立ち去ってしまう。白猫は言葉通り水を差されたようで、後ずさりする形で元の場所に戻る始末。
猫同士のバトルにも、こんなことがあるんだなあ。
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