一面の芝生に覆われた公園のベンチに座る一組のカップル。色々な夢を語りながら、手にしたロト(宝くじ)の番号を一つずつ埋めていく。すると、番号を一つ埋める度に、その番号のボール(当選を決める際の容器に入っているアレだね)が空から落ちてきて、それが煙と共に色々な造形、調度品に変わっていく。お風呂のセット、大型テレビやソファー、数々の服飾品や靴、カウンターバー。チェックをした人の望みが一つ一つ体現化されていく。そしてある番号をチェックするとボールがカップルの頭上に落ちてきて......
煙が晴れると、これまで登場した数々の物品がすべておさめられた、豪邸内に居ることが分かる。そう、二人がチェックしたロトが当選して大金持ちになり、これらをすべて手に入れることを、段階的に表現しているわけだ。まぁ、宝くじは概して夢を買うもんだから、こういう夢のある話もいいやね。
最後にオチまでつけているのも面白い。ちょっと欲張った男性が、豪邸「内」でさらにロトの番号にチェックを入れる。幸運はまだ続いているようで、当選のボールが外から窓を突き破って降ってくるのだが......煙と共に現れたのは車。「家の中でこんなの出して、どうすんのよ?」的な顔をして睨みつける女性に、いたずらをしでかしたような「やれやれ」的な表情を示す男性。この後、どうするんだろうね。
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