ニュージーランドの交通当局による、スピードの出し過ぎや油断運転による交通事故を防止するための、啓蒙映像。「多分大丈夫だろう、間に合う間に合う」「他に車両もほとんど通ってないし、直線だからスピードをちょっと出しても」という油断をしていた双方の車が、その判断ミスに気が付いたものの、あえなく衝突......
......というその直前、突然時間が止まり、両ドライバーは「何事か!?」とばかりに驚く。そして自動車から降りて、お互いは自分のミスについて反省をし、嘆き、後悔の念を漏らす。ほんのちょっと、わずかな過ちが、と後悔をするも、両者とももう取り返しがつかない状態に陥ってしまったことに気が付き、双方の車に戻る。
もう避けようが無い、申し訳ない。ハンドルを握りしめ、スピードメーターの速度を見ながら、うなるドライバー。同乗していた子供に向け、ただただ後悔と謝罪の気持ちを表すドライバー。そして時は再び動き出す。
衝突の瞬間の走馬灯的なもの、各ドライバーの脳裏に走った気持ちを疑似的に再現し、もし時が停められるのならこのような会話が行われたのだろうな、互いに後悔するばかりだったのだろうな、でも事態が起きてからでは遅すぎる、そのあまりにも大きな無念をさらに強調するための演出。わずか1分の映像だけど、交通事故を防止するための啓蒙映像としては、あまりにもインパクトが大きく、そして効果的だと思うのは当方だけではあるまい。
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