【最近の甲状腺検査をめぐる報道について(環境省)】
【平成26年3月11日「報道ステーション」の報道内容についての 福島県立医科大学 放射線医学県民健康管理センターの見解(福島県立医科大学 放射線医学県民健康管理センター)】
↑ 「報道ステーション 甲状腺検査」でYouTube内を検索した結果
よりによって、というか局側はむしろその日だからこそ、震災から3年目を迎えた3月11日付の報道ステーションで放映された、甲状腺がん問題の特集。その内容の恣意的かつ煽動的な内容に関して、放映直後から各専門家、部局からツッコミが入ると共に非難が挙がっていたけど(放送翌日には取材先の福島県立医科大学 放射線医学県民健康管理センター自らが非難声明を発している)、つい環境省直々にツッコミが入ることになった(3月20日付であることを確認)。
まぁテレビ局側からすれば、事実を語るよりも「これを語れば注目されて話題を集めて視聴率が期待できる」っていう商売っ気に加え、局独自の姿勢や方針もあることから(例えば「お上に抗う俺達、カッコイイ!」的な、前世紀の学生運動機運を持ったままの人たちが多数切り盛りしてるとかね)、こういった番組が編成されて放映されてしまうという事情はあるんだろうけど。それが公共的な立ち位置にあるインフラで行ってよいか否かってのは、また別の話だよね。そもそもテレビ放送って、免許事業なんだしさ。
こういう事案で問題なのは、テレビが曲がりなりにも権威がある、報じられたことはすべて正しい、確たる事実の証拠足り得る(内容がどれほど偏向した、事実に反するものだとしても!)素材として、第三者に使われ、虚実や妄言の後ろ盾として使われてしまう事。案の定、今回の放送も、上記画像を見れば分かるように、YouTube上に多数掲載され、その論評の多くが「放送内容はすべて真実。行政は事実を隠ぺいしているキリッ」という煽動的なものばかり。中にはそれを使って自分達の属する団体への勧誘や寄付に誘導しているものすらある。放射線周りの話には、特にこの動画ロンダリング的な世論誘導が多いのよね。
ぶっちゃけ、ここまで悪質かつ意図的な内容を公知放映して、何ら対応をしていないとなれば、そろそろ行政もテレビ局に対して「伝家の宝刀」を用いるべきではないかな、その時期に来ているような気がする。使わなきゃ錆びついて、舐められるだけだしね。震災以降、その必要性はさらに顕著化しているし、テレビ局の1局や2局一定期間停波したところで、情報伝達の上で社会的混乱が起きるような状況でもないのだから。
......こういう話をすると必ず「権力の横暴を許すな」「報道の自由を蔑ろにするのか」というツッコミがある。けれど、得てして「歯止めなき力は正邪の別なく暴走する」ってのはすでに【「自由」と「自由奔放」は別物、そして「歯止めなき力は正邪の別なく暴走する」】で解説した通り。自由という武器を主張するあまり、ルールも倫理も守らずに振り回していたら、それは自由という名の暴力であり、ある意味権力の横暴と何ら変わりはないのよね。
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