【「消費電力量国内最小「超省エネ自動販売機(エコアクティブ機)」導入開始】
↑ 超省エネ自動販売機(エコアクティブ機)
各種資料や【「自販機はすでに電力ピーク時に9割電力カットの対策済み」日本自動販売機工業会発表】のような話を見るにつけ、元々自販機を取り扱う企業側でもエコとランニングコスト削減を考慮し、消費電力を節約できるタイプの自販機開発は進めていたし、中長期的な戦略計画を立ててその推進をしていた。が、先の震災で思いっきりバッシングの対象となり、その動きが加速化しているのが現状。
今でこそそのバッシングの勢いも減退しているけど、当時の様子は「狂気」と呼んで良いほどのものだったのは未だに覚えているし、記録もたどれば山ほど出てくる。理論や数字がまったく無視され、感情論という名のオールマイティーカードが振りかざされ、俺様の意見が通らないならば悪だ的な宗教裁判のごとき勢いだった。下手すりゃ自販機そのものが抹消させられるリスクすらあった位。ちゃんと覚えてるでぇ。
それはともかく。その流れで自販機の節電対策は前倒しになり、今回取り上げたような、より強固な節電対策を施した自販機が続々登場している。この3年ほどでどれだけの仕組みが開発、導入されたんだろうな。
今件「超省エネ自動販売機(エコアクティブ機)」のリリースをよく見直すと、「消費電力量国内最小(420kWh/年)」とはあるけど、具体的にどのような仕組みを追加実装したかは書かれていない。文脈から推測するに、既存の仕組み、例えばハイブリッドヒートポンプ式自動販売機・LED照明搭載・魔法VIN自動販売機などの機能をありったけ盛り込んで、それぞれの機能をさらに拡充させたっぽい。
気になる点が2つ。一つは自販機側は「いつでもがっつりと冷えている・温まっている商品の提供」から「それなりに冷えてる・温まっているで十分。それより節電だ」という感じで、提供サービスの主軸が少々変わってきたような気がするということ。
もう一つは、「運用時の電力消費量の削減に注力するあまり、中長期的観点でのコストやエコの点がおざなりになっている可能性」。これは非公開データなので推測でしかないのだけど、従来型自販機と比べて本体単価が割高だったり、本体を創る際に必要となる原材料(使用エネルギー含む)と運用可能年数まで考慮すると、逆に環境に厳しいものになっているのかもしれないということ。これについては具体的に試算した結果をメーカー側が出してくれれば、疑問はすぐに解消されるのだけどね。耐久消費財はランニングコストと製造コストの双方をちゃんと考えた上で使わねばならないからさ。
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