何かの事件がある度に「特定の民族集団が悪い」とか「最近流行している新技術が悪い」などと言いたくなってしまう方、すべて「天狗」に置き換えて見てください。それで文章が成立してしまうようなら、あなたは妄想に捕らわれています。
例:アンネの日記を破くなんて、天狗のしたことに決まっている。
インターネットの普及浸透により多種多様な情報が、それこそ雲霞の如く襲い掛かるようになった。当然、中にはジャンクでしかない、個人や一部集団の妄想的なものもある。けれどもその類の話は得てして、いわゆる「厨(中)二病」的な興味関心を刺激したり、自分の不満を解消しうる内容なため、つい信じ込んでしまう魅力を有している。
そんな妄言に惑わされないための、極めてシンプルな方法として紹介されていたのがこれ。固有名詞部分を「天狗」に置き換えて、その話の筋道が通るようなら、それは多分に妄想でしかないということ。これは元々インターネット上のスラングとして、何か困ったことがあったら天狗のせいにする「天狗じゃ、天狗の仕業じゃ」という言い回しを活用したもの。まぁ実際、伝承などの天狗話も多分に、空想上の存在である天狗のせいにしてしまうという、昔の人の知恵によるものだから、実はこの使い方はむしろ言葉の本筋に合致したものといえるわけだ。
すべての妄言にこれが当てはまるわけではないし、「天狗」に置き換えた上でその文章が成立するか否かの判断は本人自身が行うから、万能な手法ってわけでもないけど、発想法としては非常に面白い。覚えておいて損は無い切り口だね。
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