【外食産業、消費増税後も7割「悪くない」 低迷懸念を回避】
【増税後好調店は"攻めの姿勢"で投資型施策を積極的に導入!】
↑ 2014年4月の消費税増税後の貴店の売上状況は、 "前年同時期"(2013年4月同時期)と比較していかがですか
消費税率改定後の小売動向。景気ウォッチャー調査の先行きDIではゴッツイ形で下がっていてかなりの懸念が寄せられているし、どの道マインドの減退や駆け込み需要の反動があるから数か月は数字の上でも明らかな下降は出るだろうって予想をしている。一方で、その景気ウォッチャーの詳細や実店舗の雰囲気、いくつかの調査結果を見る限り、震災直後やリーマンショックの時のような落ち込みも無く、夏位までには状況は回復するのではないかな、という感じもする。
で、今回発表されたぐるなびの調査結果。販売店自身に聞いたってことで結構貴重な内容。回答数が355と少なめでぶれる可能性があるので本家では精査の優先順位をちょいと下げて留保しているけど、なかなかに興味深い内容。グラフ表記の「全体の7割が『悪くない』と回答」ってのは、実はちょっと卑怯。「ポジティブ31%、ネガティブ31%」あたりが妥当な線かな、と。ネガティブの方が「とても」の回答率が3%ポイント高いので、いくぶんマイナス気味だけど、税率改定の影響がさほど大きくは無いみたい......というよりは、景気全体の回復機運でかなり打ち消されている感じだね。
元々昨今の小売、特に外食産業は堅調・軟調で二分化されていて、某大手ファストフードのように難儀しているところもあるし、牛丼チェーン店のように明暗分かれているところもある。その「元々の基調」を消費税率改定でかぶせて責任転嫁ってのが無いように、注意をしていく必要はあるだろうね(便乗値上げならぬ便乗(業績)不振ってところか)。「それ、消費税のせいやのうて、元々あんたのところの施策ミスやんか」みたいな。
一方、すき家の事例にもあるように、人員不足はかなり深刻。不足との回答が69%、うち18%は経営に支障があるとの回答が出ている。労働市場における市場原理(雇用する側に人手が集まらない場合、今まで以上条件を良くして人材を集める必要がある。単に給与の面だけでなく、労働環境の整備も欠かせない。良い物を手に入れるのには相応の対価が必要ってことね)を考慮した施策が成されていないんだろうなあ、という感じはする。
需給の関係を思い返せば当たり前の事なんだけど、それを忘れて「人手が足りない」とうなっているって点も多分にあるのかな、と。もちろん「人員」ならぬ「人材」そのものが足りないってのもあるのだろうけど。
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