「グーグルグラスの製造コストが80ドル」。だから何? 的な話

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近々日本でもどーんと展開されるかもしれない、噂の未来型眼鏡端末グーグルグラス(うーん、厳密にはどのようなカテゴリに収まるんだろう、これ。未来ガジェット?)。先行モデルが1500ドルで発売されるのに対し、製造コストが80ドル位、むしろそれより安いのではという翻訳記事が【Google Glassのコストはたったの約80ドルらしい】で紹介され、それをトリガーとしてあちこちで色々な話につながっている。一部新聞社でもこれをもとにツッコミを入れてたり、くだんのまとめサイト達ではバッシング的な切り貼り的記事も。

元記事よく読むと、部品代だけで「製造コスト」って評してないか? 製造コスト=製造原価って部品代以外に労務費とか諸経費、製造間接費なども含まれるし、場合によっては販間費までも含むこともあるんだけど......というツッコミはさておき。 化粧品やファストフード関連では定期的にこの類の話が出てくるし、そのたびに【自分の目の前にあるものがすべてではないことを知る】などの記事を提示するんだけど。商品やサービスに対して、その材料費だけで優劣を決めたり、高いと批評する場合、その商品などに携わった人すべての労力を無視したことになるのよね。言い換えれば「超ブラック企業を推奨している」ことをも意味することになる。

上記ツイートの件なら、「グーグルグラスの製造コストが80ドルだから、売価1500ドルはぼったくりという意見なら、それを伝えるメディアも新聞紙とインク代だけで1部100円強の価格はちょっとぼったくりですね」という感じになる。もちろんそれが単なる屁理屈でしかないことは、すぐに分かるはずなのだけどね。

そもそも論として「お金ってなあに?」ってあたりから啓蒙をしないと、ダメなのかもしれないなと思う今日この頃。

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このページは、不破雷蔵が2014年5月 5日 07:02に書いた記事です。

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