先日巡回中に見つけた、ちょいと考えさせられた映像。Facebookのタイムラインを基にした問題定期的な映像で、タイトルは「今どんな気持ち?」。まぁFacebookのタイムラインの入力待ちのデフォルトテキストなわけだけど......動画の説明では「Facebookは隣の芝生は青いように見えるけど、それは本当だろうか」というもの。
Facebookの上ではハッピーな人生を謳歌しているスコット氏。旨そうなこんもりチキンソテーを食べてウンマーとアピールしてるけど、その横の実態の食事は冷えてしまった冷凍のラザニア(!?ドリアかな)。彼女とは寿司を食べて満喫し、会社でのプレゼンテーションは大成功をおさめ、長距離を走りきり、独身生活をエンジョイできるようになり、自由恋愛を楽しみ、未来の無い職場から縁を切ることが出来たと、大見えを切ってFacebookに書込みをし、そのたびにスコット氏のエンジョイライフを賛美する「イイネ」カウントは増えていく。でも実態は、彼女との関係は氷点下で、会社でのプレゼンは失敗に終わって皆はあくびをしまくり、長距離マラソンは途中で断念し、彼女に浮気されて独身生活をせざるを得なくなり......要は偽りのハッピーライフをFacebookに投稿し続けていた次第。だってその方が受けるんだもん。
でもスコット氏の偽装ライフもついに終止符を打つことになる。Facebook経由で浮気をされ別れた彼女が、新しい彼氏との間で本当にハッピーに過ごしている様子を見つけてしまい、これまでの仮面生活で溜まっていた鬱積が爆発。「俺の人生はスットコドッコイでしかない」。
ところがスコット氏の友達は、「そんなダークな話は見たくないね」とばかりにその発言をミュート(非表示化)してしまう......
ツイッターなど他のソーシャルメディアでもありがちな話なんだけど、友達間の連携性・親密性がより強いFacebookでは、互いの情報のやり取りについて、ネガティブな内容を嫌う傾向が強い。内心的に「そんなネガティブな話を見たくてFacebookにアクセスしてるんじゃないんだ」的なものがあるんだろうな。今件のスコット氏のような事例は「極端かもしれないけど」と書こうとしたけど、実は結構どこにでも転がっている、ごく普通の事例なのかもしれない。
うーん、Facebook上でのやりとりがこんな感じで洗練化というか、自然淘汰的にフィルタリング化されると、それこそ「床屋での会話」的なものになってしまうのかもしれないな。Facebook床屋化現象。あながち間違っていないかもしれない。
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