【万が一声を失っても、預けた「自分の声」でコミュニケーションできるサービスへ向けて 5名限定で無料モニター募集!】
今回展開を予定しているサービスでは事前に収録したお客様のお声をエーアイでお預かりし、実際に音声が必要になった段階でソフトウェアをご提供いたします。ご病気等によりご自分での発声が難しくなった場合でも、パソコンやタブレットへの文字入力でご自分の声でコミュニケーションができるサービスを実現すべく、今回のモニター募集開始の運びとなりました。
昨今では多種多様な音声合成ソフトやサービスが登場し、ちょいと昔と比べて「未来に来たなあ」という感は否めない。もちろんそれぞれの性能差ってのはまだかなりあるし、特に感情表現的なイントネーションの上では、どうしても「合成っぽいな」という雰囲気を拭い去ることはできない。フルCG化されたキャラクタの動き(例えばMMDとかね)で何となくぎこちなさを覚えるのと同じ、そんな感覚。いわゆるチューリングテスト的なものを行って、パスできるような品質の技術にたどりつくには、もうちょっと時間がかかるんだろうなあ。
それはともかく。その音声合成を展開している有力勢力のエーアイが個人向けサービスとして「声の保全と再利用」の仕組みを構築する考えがあり、そのモニタを募集するとのこと。考えてみれば、モデルや声優の声のデータを用いて音声データを創り、そのデータで発声ソフトが創れるのだから、一般の人の声でも不可能ではないってのは理解できる。通常ならば酔狂レベルで終わる話だけど、何らかの事情で声を失った場合を考えると、酔狂から大変有益な話になってくる。
声を失った人が、かつての自分の声を残したテープやビデオを親族に思い出として手渡したり、朗読を生業とする人が声を失う前に吹き込んだ音声を有効活用するという話はよく見聞きする。それをさらに一歩進めたようなことができるわけだ。少々例えの軸が外れているかもしれないけど、髪の毛や血液を保全しておくのと似たような感覚かもしれない。
声を失ったあとにデジタル系ツールを使うという話は、昨今では【筆談用アイテムとして...電子黒板メモの意外な使い方】で紹介したブギーボードが知られている。今件サービスがハードルの低い、利用しやすいスタイルのものとして構築できれば、より多くの人が技術進歩の素晴らしさを実感できるに違いない。周囲の人はもちろんだけど、当事者本人が一番嬉しいんじゃないかな、これって。
コメントする