【株式会社ファミリーマートと陸上自衛隊補給統制本部需品部が「大規模災害時における物資の供給要請に関する協定」を締結(PDF)】
需品部は具体的には補給計画課、技術第1課、同2課、落下傘課の4課を納めた部局で、それぞれ事務や補給計画や予算や整備調達要求、仕様書作成や修理品の検査、需品補給の研究調査、落下傘などの各種事務を取り扱うことになる。要は陸上自衛隊の裏方さんの事務方ってところかな。
で、なんでそんな部局がファミリーマートと協定を結んだかというと、先の震災で行われたような、被災地への救援物資の提供・輸送の際に、スムーズなやりとりが行われるようにするためのもの。「協定」っていうと何だか大げさなもののように聞こえるけど、要は「何かあったらこういう仕組みに基づいて迅速に対応できるよう、あらかじめルールを作っておきましょう」というもの。マニュアル化しておけば、余計なトラブルなどに足を取られることなく、時間の無駄なく行動できるからね。
対応する事象は「大規模災害」、具体的には陸上自衛隊補給統制本部需品部がファミリーマートに物資の供給協力の要請が出来るというもの。要は陸自全体としての要請だね。期間は全国的な物流・生産が回復するまで。要請範囲は「対応可能な範囲において協力する」とあり、今件では「要旨」しか明らかにされていないけど、双方にとってかなり幅広い解釈での、状況に合わせて対応できるやり取りができることになる(【3月11日15時20分、すでに陸自は出動、避難対応をしていた】で触れている話も一例)。
「そんなのいちいちやらなくても、臨機応変に対応すりゃいいじゃん」と思う人もいるかもしれないけど、個人対個人のやり取りでなく、多くの人々がいる組織間の、しかも多数の物品が係わるものであるだけに、さらには片方は公的機関ということもあるので、事前にこういった取り決めをしておくってのは、大切なのよ。「前例がないから」「ルールに定められていないから」との理由で、動けない場合もあるわけだし、ね。
この協定が活かされる事態が発生しないのが一番だけど、もし実働することになっても、有効に活用されることを願いたいものだね。
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