TBS金平「国民的議論が深められないまま技術開発している」 えー、弾道ミサイル開発とかなら国民的議論もいるだろうけど、ただのステルス機ですよ。
— JSF (@obiekt_JP) 2014, 7月 12
先日放送されたTBSでの某番組での日本のステルス系技術及びその技術を用いた実験機(今では先進技術実証機と呼んでるそうな)の番組の中で、こんな発言が番組からあり、皆でツッコミを入れる中、「うむ、この表現は流行る」と思っていたら、すでに日常茶飯事的に使われているという反応が全米から(待て)。
思い返してみると、確かに発言側にとって気に食わない、都合の悪い事象に関して、第三者の立場を借りて自らの意見であることを隠しながら圧力をかける表現方法って、新聞やテレビでさり気なく、そしてしばしば使われているよなあ、ということを思い返しつつ。「#国民的議論が深められないままをつけると独断専行っぽい」なるハッシュタグが登場したので、色々やりとりしたところ、ああやはりこの類の言い回しは手法としてはある程度有効なんだなと思わされた次第。しかも反復性の無い(記録検索的なものが行われにくい、一過性のメディア)ならば、印象のみが残ってさらに効果的になるのね。
気を付けないと語り手の思惑にのせられてしまう。気を付けねば。
そういやこの類の「不特定多数の意見っぽくして後押ししてみたり、ネガティブな印象を付けさせる表現の一覧って、どこかにあったよな」と探してみたところ、とりあえず【朝日新聞の言い回しについて】なるものを見つけたので再編集。似たような話は以前記事にした記憶もあるけど、まあいいか。
中国、韓国および北朝鮮の事、それ以外の多くのアジアの国は含まれない
・「しかし、だからといって」
ここから先が本音であるという
・「議論が尽くされていない」
自分たち好みの結論が出ていない
・「国民の合意が得られていない」
自分たちの意見が採用されていない
・「異論が噴出している」
自分たちが反対している
・「政府は何もやっていない」
自分たち好みの行動を取っていない
・「内外に様々な波紋を呼んでいる」
自分たちとその仲間が騒いでいる
・「心無い中傷」
自分たちが反論できない批判(はやめろ)
・「皆さんにはもっと真剣に考えてほしい」
アンケートで自分達に不利な結果が出ました
・「本当の解決策を求める」
現実的な具体策はないがとにかく政府等のやり方はダメだ
・「各方面から批判を招きそうだ」
批判を開始してください
・「~なのは間違いありません」
証拠が何も見つかりませんでした
・「両国の対話を通じて~」
相手に都合の悪い行動はやめて相手の言うことを聞け
・「問われているのは~」
次に特定国家と市民団体に騒いで欲しいのはここだ
・「表現の自由・報道の自由」
捏造(記事)の自由・偏向(報道)の自由
・「人権尊重」
(特定国に有利になるように)人権を尊重しろ
・「右翼」
自分達にとって都合の悪いことを言う人
・「声高に言う」
対象媒体の主張と異なる主張が政治家からなされた時の表現。
・「勇ましいことだ」
特定国に対して強い姿勢を示した政治家に使われる表現。
・「前のめりの姿勢」
対象媒体の主張と異なる政策を政府が実行しようとする時の表現。
・「苦渋の選択」
特定媒体が擁護している政治家・団体が、その媒体の主張と異なる行動をした時の表現
・「●×国の国民の感情を逆なでするような発言(行動)」
・「日本国民の誤解を招くような発言(行動)」
日本の政治家が、特定国家の意図に反する発言(行動)をした時
全部がそのまま100%正しいとは言い切れないけど、ああ、なるほど、というものも数多くあるな、これ。
表現を柔らかくしたり、ある程度ぼかして表したい時に、言い方を変えるってのはよく行われることだけど、ここまでパターン化されているとなると、何らかのマニュアルが存在するような気がしてならない。
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