コンテンツを使い捨て&搾取する事案はどこにでも登場しうる・それを「ビジネスモデル」「カシコイ儲け方」と評価するのはもう止めにしない?

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先日から始まったLINEのスタンプにおける直販売(......ってもマージンがあるので実質的にはアマゾンでの電子書籍販売やメルマガスタンドでの有料メルマガみたいなもんなんだけど)で、「おそらくは中間に割って入って搾取する仲介業気取りな輩が出てくるんだろうな」と思っていたら案の定ダイレクトな話があったので、ちょいと参考事例として。

ツイートのレスポンスでも指摘されているけど、これって昔の「親の総取り」的なビジネスモデルなのよね。個人の情報発信機会がほとんど無く、表現されたものを第三者に公知してお金に換えるってのが物凄く大変で、特殊技能的な匠の技という感すらあった時代では、それもまた一つの選択肢としてはありだったんだろうけど。今ではホント、通用しないお話。

例示されている条件を見ると、いかにも「中に入るだけで作業の類はほとんどせず、濡れ手に粟キボンヌ」的な思惑を頭に浮かべてあちこちメールを出しているんだろうな、というのが容易に想像できる。それはまるで、スパムメールで「1万人に1人でも引っかかればいいや」的な、数打ちゃ当たる、的な。

「今後の仕事につながるかもしれないから」と安請け合いを、と考えてしまうかもしれない。けど、それって間違い。仮に次なる仕事に続いたとしても、この相場・条件が継続される、さらにはもっと条件が悪化する可能性が極めて高い。何しろアプローチした側は、仕事に対してこの程度でしか対価を見ていないのだから。

【値切りをして良い相手としてはいけない相手】でも説明しているけど、絵を描ける人も文章を書ける人も、その他創作をしている人(クリエイター、とでも呼ぶべきかな)はすべて「職人」。職人に提示される対価は、その仕事に対する評価そのもの。相手から1万円を提示された場合、どのような付随説明をしていたとしても、自分の仕事に対して1万円の支払いの価値があると評価したことになる。

自分がこの世に送り出したその創作物、本当にそれだけの価値しか無いのかな?


そして。このような「叩き買い」というか、ツイートにもある「お金周りに少々疎いクリエイターをだまして」稼ぐような商売、「ビジネスモデル」「カシコイ儲け方」としてドヤ顔で肯定する人がいるんだけど、ホント止めてほしい。それって結局、焼き畑農業やイナゴと同じなんだよね。

...まぁ、携帯系の「絵」に限っても、この類の話は色々とあったわけで。つまりこういった話を「当たり前」と考え、正当化する人たちは昔からいたし、今後もはびこり続けるんだろうなあ、と。

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このページは、不破雷蔵が2014年7月21日 08:01に書いた記事です。

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