「妖怪ウォッチ」がなぜ子供達に受け入れられたのかを考えてみる

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...とまあ、先日蝉丸P師匠が子供達に妖怪扱いされた件でふと思った事。この子供達の「妖怪」ってのは忌避的なものじゃなくて、「妖怪ウォッチ」に登場する、あの「身近にいる、普段は見えないちょっと不思議な存在」的な意味として使ったと思うんだよね。

で、河童の事例のように、良くわからない現象や対象を「妖怪」扱いする、「妖怪」のせいにするのが、妖怪誕生の一つのルートであることを考えると、今件は極めて正しい。あるいは遠くない将来において、リーゼントのヤンキーな方々も妖怪扱いされるのであろうなあ、と思っていたら指摘があり、


ちゃんとすでに「ワルニャン」なる存在が。しかもステレオタイプの、子供がイメージするような「ワル」。

これで思った、「妖怪ウォッチ」が流行ったわけ。メディアミックス、特にテレビによる子供達への情報共有性という後押しが絶大だったのはさておくとして(これは時間があれば検証するけど、明らかに雑誌連載開始で売上が再燃し、テレビ放送開始で炸裂している。元々のネタが発火しやすい要素を有しており、メディアミックス化で炸裂した感じ)。妖怪というテーマを取り上げたこと、その取り扱い方もポイントかな、と。妖怪は元々身近な生活に係わるもので、理解できない物や分からない事象の責任転嫁の対象として創作されたもの(付喪神とかはまた別だけど)。

ところが想起された時代から時代は流れ、理解できないものや事象が「身近な生活」にあるものでは無くなった。そしてその物事・事象を引き起こしたとされる「妖怪」も、単なる伝承的なもの、異次元的な存在としての対象に過ぎなくなった。「ゲゲゲの鬼太郎」がその距離感を縮めたが、今の子供達には理解しにくい(新作、いわゆる第五期でも)。

「妖怪ウォッチ」は過去の妖怪の定義を現代に再度行ったようなもの。子供が好きな噂話的なもの、都市伝説的なもの、ダジャレも混じっており、現代風味にアレンジされている。下品的なものもあるのが、子供にも受ける重要なポイント。おぼっちゃまくん的なものと評すべきか。

で、上記にも挙げた「リーゼントをした不良が妖怪ウォッチ的に」という冗談が、実はすでに登場していた(ワルニャン)こと、そしてその内容でなるほど感。ステレオタイプな、そして子供が認識する「ワル」をそのまま体現してて、「ああ、これが今の子供にとっての妖怪なんだな」と再確認した次第。

ポケモンにも一部その要素はあった。が、子供の心をくすぐる下品的なもの、現代風味的なノリに欠けていた。子供が大きくシフトした背景には、この妖怪ウォッチにあってポケモンに無かったものの要素が大きい気がする。

ま、もちろん以前紹介したように、「大人の手あかが付いていない」っていう要素も大きいんだけどさ。

追記・上の「ワルにゃん」についてこのような指摘が。


なるほど。勉強になりました。

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このページは、不破雷蔵が2014年8月 5日 06:17に書いた記事です。

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