人気漫画に他社のゲームキャラが...ドラクエの「スクエニ」を著作権侵害容疑で捜索 大阪府警 - MSN産経ニュース http://t.co/Xm4LGetIb9
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 8月 5
"スクウェア・エニックスはこの漫画の中で、ゲームソフト販売・開発会社「SNKプレイモア」(大阪府吹田市)が著作権を持つ対戦型格闘ゲーム「ザ・キング・オブ・ファイターズ(KOF)」や「サムライスピリッツ」などのキャラクターを、許諾なしに勝手に使用したとしている。"
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 8月 5
今朝一番に入ってきた「え、何があったん?」的なニュースがこれ。著作権侵害周りの話はまったくないわけじゃないけど、いきなり家宅捜索っぽい感はある(同作品のアニメ化に際して映像製作会社がSNKに問い合わせ→無断使用発覚→(この過程が語られていないので不明)→大阪府警に告訴))。事前に何らかの話し合いがあれば、スクエニ側でもそれなりの対応をしていたはずなんだけど......。この時間帯に家宅捜索周りの話のニュースが入ってくるのも、ちょっと状況がつかみにくい(上記記事は今日付けの午前2時に配信)。
許諾は確かに大事なのだけど、告訴に至る前に当事者間の話し合いでどうにかできなかったのだろうか、とは思う--人気漫画に他社のゲームキャラが...ドラクエの「スクエニ」を著作権侵害容疑で捜索 大阪府警 - MSN産経ニュース http://t.co/YDRKmIDHCo
— 森瀬 繚 (@Molice) 2014, 8月 5
@yoshimatsuTUQ 僕の経験では、逆に「表に出しにくい」ということで版権が移動した作品については許可がおりにくかったりもします。よくわからないので、責任が持てないという。
— 森瀬 繚 (@Molice) 2014, 8月 5
リンク先記事の話にも「ドラクエの「スクエニ」」とか殊更強調されていますが、版元がパブリッシャーでもある場合、「許諾=同業他社の利益に繋がる」と見られてしまうこともあり......。逆に言えば、タイアップによる具体的な利益の供与を提示できないと、なかなか許諾がおりにくかったりもします。
— 森瀬 繚 (@Molice) 2014, 8月 5
で、たった今も深刻な調子で話をしていたのですけれど、話の進み具合によっては「実在の他社製品を、無許可でコミック・小説に登場させる」ケースについてのまずい前例が出てしまうということになりかねないので、各版元は戦々恐々としていると思います。コカコーラを飲んでいるシーンすら......という。
— 森瀬 繚 (@Molice) 2014, 8月 5
(このあたり、S学館さん方面のコミック雑誌で、ある時期から実在の家電製品などが登場しなくなった裏事情について聞いたことがあるのだけれど、流石に表立っては書けないので飲み会などで)
— 森瀬 繚 (@Molice) 2014, 8月 5
タイアップの話が出たのでついでに。これは営業・広報職未経験の人間がやらかしがちなんですけど、「タイアップ=よいこと」と無条件に考えてしまうことがある。卑近なところで言えば、他社で書いてるジャンルの近い作家に帯文を貰いたい、などがあります。(つづく)
— 森瀬 繚 (@Molice) 2014, 8月 5
ありますが。相手がそれによってどのようなメリットを受けるかについて(それは例えば金銭報酬でも良いのです)、一切触れておらず、ただただ一方的な便宜のみを要求していることが少なからずありまして、そういうメールを見る度に頭が痛くなります。大抵、ソッコーで罵倒沙汰に。
— 森瀬 繚 (@Molice) 2014, 8月 5
マンガって、パロディ文化の土台の上に積み上がってきた文脈がありますので、その外側から「ちゃんとしろ」爆弾を放り込まれると結構面倒。これを認めてしまうことで、過去数十年分の作品に遡及してしまうことになりかねない--という意味合いで。
— 森瀬 繚 (@Molice) 2014, 8月 5
『ハイスコアガール』の件について、厳しめの対応になった要因のひとつと思われるのが、特定メーカーとのタイアップです。ヨソとは公式タイアップをしてるのに(つまり許諾済み)、うちとは何もないよね。どういうこと?というダブルスタンダード問題。 http://t.co/clzVIYyW22
— 森瀬 繚 (@Molice) 2014, 8月 5
...と、当方でもちょいと絡めようとしてタイムラインを見たら、良いお話が出ていたのでざっくりと。大体こんな感じで、あやふやな業界慣習とお金周りが行きつく先になったのかなあ、という感はある。また、今回で侵害された側とするSNKについては
スクウェア・エニックス発行「ハイスコア・ガール」において無断でゲームキャラが使用されたって話。念のために言っておくとゲームを開発したSNKは2001年に倒産していて、今回訴えた会社は旧SNKの諸権利を落札して取得、後にSNKプレイモアと名を変えたまったく別の会社です。
— 有馬桓次郎@C86金東M27ab (@aruma_kanjiro) 2014, 8月 5
という話もある。まぁこれは昔からゲーム業界を知っていればわかっている話だけど、ちょいと誤解されやすい部分もある。要は大本の製作サイドから権利は移行してるよということ。
当方が今件に関して加えるとすれば、
桜玉吉先生の著書を見ると、昔はゲームのパロディ漫画が殆どフリーダムだった時代があって、それが「ゲーパロはマネーになる」ってことで各社が権利主張し出して自社内で囲って出すようになって、他社が描きにくくなって気軽に描けなくなった流れが分かるのですけど...そこからさらに厳粛化されるのかな
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 8月 5
という位。デッドストック的な形のを取得した「しあわせのかたち」だったかな。最初はゲーム名も明記してちゃんとキャラもそれっぽいのを出していたのに、途中から段々とあやふやになってきて、キャラ自身に「色々な事情で(具体名を)出せなくなったのよ」とか言わせ、例のスト2のボーナスステージで自動車を破壊するシーンも、そのままでは表現できなくなったから、代わりに同じようなポーズで洗車をするって形に描きなおしたとかね。
今後、スクエニ発刊のガンガンはもちろんだけど、ゲーム周りを描写しうる漫画は身構えちゃうんだろうな、という感はある。いわゆる公式ファンブックはいいけど、それ以外は委縮しちゃう可能性がゼロとはいえない。その点でも、今件に関しては詳細で正しい情報の開示を、関係者に望みたいところ。あやふやな形で話が広まると、色々とややこしいことにもなるので。
株式会社スクウェア・エニックスは、当社の許諾を受けることなく、当社が著作権を有する多数のゲームプログラムのキャラクターを複製使用した漫画「ハイスコアガール(著者:押切蓮介氏)」を出版し、当社の著作権を侵害しました。当社は、重大な違法行為を厳重抗議すべく、株式会社スクウェア・エニックスに対し、「ハイスコアガール」の電子書籍、単行本、月刊誌その他の販売の即時停止を再三申入れましたが、なんら誠意ある対応がなされませんでした。 当社としましては、本来、著作権等の権利を守り、その侵害に厳格に対処すべき、大手上場企業のグループ会社による極めて悪質な本件行為を看過するわけには参りません。そこで、当社は、やむを得ず、株式会社スクウェア・エニックス及び同社出版部門の関係者を、著作権法第119条第1項により刑事告訴した次第です。 当社は、好評配信中の『METAL SLUG DEFENSE』をはじめとする世界中のユーザーの皆様に広く愛されている当社のゲームやキャラクターを守るため、今後も、著作権等の侵害行為に対して、断固たる措置を講じて参る所存です。 以上
2014/08/06 1200 追記
スクウェア・エニックスからは公式な見解は出ていませんが、SNKプレイモアからは公式リリースが出ましたジ(株式会社スクウェア・エニックス等に対する刑事告訴について
株式会社SNKプレイモア(以下、当社)は、株式会社スクウェア・エニックス及び同社出版部門の関係者を刑事告訴いたしましたので、皆様にお知らせいたします。
公開された内容が事実であるとすれば、スクウェア・エニックスとSNKプレイモアとの間には折衝がなされており、その折衝の内容で折り合いがつかず、今回の刑事告訴・強制捜査となったようです(先の記事によれば5月に告訴とあります)。
状況が今なおつかみきれていない部分が多いため、スクエニ側の公式見解も含め、続報を望みたいところではあります。
2014/08/06 1245 追記2
11時50分付でスクエニ側からの開示情報が確認できました。
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