「秘密保護法」という文字づらであおりを立てる事例

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【特定秘密保護法について(首相官邸)】


「集団的自衛権」ですら消費ネタとしては鮮度が落ちたようでほとんど扱われなくなった昨今だけど、本日の終戦記念日に合わせて、ちらほらとトレンドワード的な形で持ち上がってきた。それと共に出てきたのが「秘密保護法」の話。その文字づらから連想しそうな話を引っ張ってきて、恐怖を煽る仕組みは変わらないのね、恐らくは無意識レベルでやってるんじゃないかな、っていう切り口に対するツッコミ。情報周りの扱われ方とも合わせ、興味深い、そして以前から繰り返し語られている話ではある。


...というか引用元の新聞の「読者投稿」。よーく読み直してみると論旨が無茶苦茶だろ、これ。どこが「秘密保護法」なんだよ(笑)。全然違うだろ。


昨今では昔と比べると情報開示の度合いは強くなっているし、情報伝達の手法は増えているし、流れる情報量そのものも桁違いに増えている。それこそワールドワイドに。ちょっと数十年前までは、数百キロどころか数千キロも離れた海外の最新情報が映像で、それこそリアルタイムで山ほど入ってくるなんてことは、夢にも思わなかっただろう(テレビはあるけど、ごく一部の情報しか入らない)。

一方で、「欲しい情報は公的にされているのに気が付かない(ので「隠ぺいされている」と騒ぐ)」「公開情報を都合の良いように解釈、隠ぺい、印象操作をして、間違った情報伝達を行う・行われる」なんてことも増えている。送り手側も受け手側も、流通情報量の多さ・深さに処理能力が追いついていない感はある。

情報とは何なのか。そのあたりから考え直した方がいいんだろうな。特に「秘密保護法」で騒いでいる人たちは......いや、騒いでいる人たちの少なからずは、騒ぐことこそが目的であって、情報の本質、法律の実情なんてのはあまり関係がないのかもしれない。

ちなみに。零戦やら大和やらガダルカナルのことを知らなかったと大本の引用文では語られているけど、当方の知る限りではミッドウェー周りの話はともかくとして、1943年から1944年あたりになると、情報統制の類はさほど上手くいってなかったとの話もある。マリアナ沖海戦で日本が敗北し、いわゆる「絶対国防圏」が破られたあたりでようやく多くの人が、「この戦争、負けるんじゃねーのか?」と認識し始めるってのもあるけどね。

それとて個々の人が住む地域や立場によって千差万別。そして当時と今の、情報伝達に関する状況は大いに異なるって点を忘れちゃいけないね。

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このページは、不破雷蔵が2014年8月15日 06:58に書いた記事です。

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