医療者は患者に対して全面的に責任を負うからこそ、安易に「治る」とか「薬や手術はいらない」とか言わない。一方、トンデモ屋さんとか自称医療ジャーナリストとかは責任を一切負うつもりがないからこそ、簡単にそういう言葉を使うのだけど
— Johannes(修行中) (@Johannes0908) 2014, 8月 16
震災以降大いにはびこってきたトンデモ屋や自称医療ジャーナリストの言も、少しずつ下火になってはきたけれど、今なお浸透している、そして何か事あるたびにドヤ顔でアピールをかましてくることに違いは無い。そしてEM菌をはじめとした類似案件でも、この辺の話は共通する部分は多分にある。
対象者にとって、一番求めているのは絶対なる安全、安心。その言葉を求めている。一方でプロは、確率論的にゼロであるということは言い切れないという事実は、専門的な知識や経験から十分知っている。そしてウソ偽り(その時点で嘘だと自認していること。後に間違いであることが分かったという類のものは別)を口にした時点でプロでは無くなってしまう、少なくとも泥を塗ってしまうことも知っているので、「完治する」なんてことは言えない。また怪しげな方法を用いることで「薬や手術はいらない」などとも言えない。確率の低い、ゼロに近いような、自分が証明しえないことに裏付けなどできようもない。
しかし「トンデモ屋さんとか自称医療ジャーナリスト」の類は違う。医療対象者を治すことが目的なのでは無く、対象者が耳を傾け、信じ込み、さらには何らかの対価を提供してくれるような状況を求めているのであって、治る・薬や手術は不要という話の真偽などは二の次三の次。目的ではなく、手段としてしか見ていない。
「治る」「薬や手術はいらない」という言葉の内容を、「トンデモ屋さんとか自称医療ジャーナリスト」達は守る気など元からない。その約束は元々守るつもりがないからこそ、専門家ではないからこそ、気軽に口に出せる。まさに【「偽善者は素晴らしい約束をする。約束を守る気がないからである」】で説明した「偽善者」と同じ。
しかし人は往々にして、自分が求めている内容の言葉を発している人に耳を傾け、信じ込んでしまうもの。ダイエット関連の啓蒙本のキャッチコピーを探せば(アマゾンで書籍部門から「ダイエット」で検索してみれば良いだろう)、山ほど事例は確認できる。だが注意すべし。その言葉は裏付けされたものだろうか。彼ら・彼女らの真の目的のための、単なる手段として用いられていないだろうか。
そして、本人にとっては真剣に悩み苦しんでいる医療関連について、無責任な発言で戸惑わせ、躍らせる行為を続ける「トンデモ屋さんとか自称医療ジャーナリスト」達は、人の弱みに付け込んでいるだけの「山師」に他ならない。十分以上な注意をしなければならないのは言うまでもあるまい。
......前にちょいと触れたけど、エボラ出血熱あたりでもそろそろ出てきそうだし、ね。
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