確かに電子書籍で小説を読んでると 途中で力尽きることが多い。
— 七六 (@nanaroku76) 2014, 8月 20
自分が今全体のどこらへんを読んでいるのか判らないからだと思える。
— 七六 (@nanaroku76) 2014, 8月 20
関連する記事やツイートが一切なく、ぱっとこの話が出てきたのだけど、多分先日ギガジンなどで紹介された、電子書籍と紙媒体書籍の購読に関する検証実験がきっかけではないかなあ、という話。電子書籍で長編の文章を読んでいると、途中でへたばってしまう。その原因は自分が今どこまで読み進めているか、判断しにくいからという話。ちょいと考えて、色々と、そして各方面でのなるほど感。
紙媒体の場合は物理的にページを読み進めていくので、手元の書籍のページのめくり具合で外観的に達成度、読み進め度が把握できる、それどころか手に取れる。ところが電子書籍ではそれが無い。総ページ数に対して何ページ目かの表示はあるけど、それは数理的な解説でしかなく、感覚的なものに印象を連動させるのは難しい。うーん、例えば数字の上での現金100万円と、手元にある1万円札100枚って、同じ金額なんだけど、まったく違う印象あるよね? そんな感じ。
物理的なものだけが有している、「文章を読み進めていく」という読者の根幹部分では必要がないとして電子書籍では取り払われた部分が、実は購読のプロセスにおいては結構重要な要素足り得るのではないかな、という考えは、指摘されれば納得がいく。これ、仮に将来において、電子書籍リーダーの空白部分に「ここまで読み進めました」的な達成度を示すバーが表示されるようになっても、あまり変化は無いように思える。手元にあるリアルな感覚があるからこそ、分かるものだからね。
電子書籍の場合余計な部分を省いているので、本筋の文章や漫画の部分に思いっきり注力できる。でもそれは見方を変えると全力疾走ということになる。だからこそ途中で疲れて、疲れ切ってしまう。そう考えても、納得がいく。まったく必要が無いように思えても、実は人間の性質で考えると、重要な要素だったんだな、無くして初めてわかる「あそび」の大切さってところか。
さらにここから考えてみると、その全力疾走でさっくりと読める漫画、特に4コマ系のものや、ショートショートの類の方が、電子書籍には向いているということになる。長編ならば随所にインターミッション的なものを用意する。このあたりに、電子書籍をさらに推し進めるヒントがあるのかもしれない。
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