虚淵玄氏が溜息をつくアメリカのアニメーターの環境

| コメント(0)


先日までサンフランシスコで開催されていた「japanEXPO USA」に出席のために訪米していた、脚本家にして小説家、シナリオライター......つまりは文筆家としては一線級の人物として知られている虚淵玄氏による、ちょっと驚き的なレポート。場所が具体的にどこかは記述されていないけど、まあ写真を見ればPIXAR(ピクサー・アニメーション・スタジオ)であることは分かる(笑)。


毎日が学園祭っていうのは言い得て妙で、ちょいと古い作品なら「ビューティフル・ドリーマー」のノリで作品を作っているようなもの。あの一種の異様なまでの高揚感が保たれたまま作品を作れるのなら、高品質なものが出来上がるのも納得はいく(もちろん安寧も必要だけど......って考えてみたら、その場での生活そのものが心の安寧にもつながるのか。気分転換をするだけなら旅行に出ればよいだけの話だし)。

「トキワ壮を何倍にもアップグレード」ってのもナルホド感はある。ただアメリカの場合は日本と比べて個人を尊重する傾向が強いので、その分、個々の施設がよりゴージャスになるんだろう。写真撮影はアウトだったのは残念だけど、無茶苦茶すげー環境だったんだろうなというのは容易に想像できる。


まぁ当然色々な意見は出てくる。過剰投資ではという話も理解できなくはないし、そのあたりになるともう価値観の違いでしかなくなるけど、少なくとも「必要不可欠なツールや環境」ってのは、創作物の質を上げ作成効率を高めるのには欠かせない。日本の場合、そのラインにすら達していない場合が多いからねえ......根性と精神力ではどうにもならないこと、多いってのは太平洋戦争で学んでいるはずなんだけど。

リソースが足りないのは創作物における製作側への報酬比率が少ないからなのかしら。それとも創作物の売上そのものが大きくないからなのかしら。考えることはいろいろありそう。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2014年8月29日 06:42に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「マクドナルドが「変わっていく」様子」です。

次の記事は「スナックは滅亡するんじゃない、進化していくんだ...スナック話後日談」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30