モーリタニア産のタコとODAで命を救われた日本人、ODAが織りなすちょっといい話

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1993年のパリ・ダカールラリーでの話。


日本人のアマチュア・ドライバーが運転する四輪駆動車が、モーリタニアの最西端ヌアジブから首都ヌアクショットに向かう途中、マンガール村という小さな漁村近くで、砂漠に突き出た岩山に激突、大破した。

ドライバー、ナビゲーターともに複雑骨折などの重傷を負ったが、車はペシャンコで、自力で車外に出ることもできない。発見が遅れれば死んでいただろう。が、運よくそこに、ラクダを引いたひとりの少年が通りかかった。

惨状を目にした少年は、自分の村まで取って返すと、「お父さんたちが乗っている漁船と同じマークの付いた自動車が岩に突っ込んだ。早く助けてあげて」と叫んで回った。漁船と同じマークとは、日本の国旗のことである。


後半部分はリンク先から実際に読んでもらうとして。ODAで日本がモーリタニアに無償援助した漁船や船外機の旗印が、結果としてドライバーの命を救ったとの話。この類の話は今件一つに限らず、昔のものは【ODAちょっといい話】にまとめられているし、最近の話は【ODA白書の「コラム」】に収録されている(逐次チェックしてということなんだろう)。

このような話を取り上げると必ず「日本ヨイショ・自画自賛でなんか気持ち悪い」という反論なりご意見をいただくけど、知られていない事実を知る分には特に構わないのではないかな。もちろんすべての物事には表裏があり、ODAそのものも送る先もリソースの配分も合わせ、色々と考える必要はあるのだけど。

それに加えて、ODAに限らず日本から何かを呈する場合、日の丸の国旗を付けるってのが大切なことだというのも改めて知ることが出来た次第。この国旗に関しても色々とセンシティブに取り扱って毛嫌う人もいるんだけど、他国じゃそういう話は聞いたことが無い。特定の方々に配慮して云々というのは考え過ぎで、それを言い出したらすべての国の国旗どころか、言葉すら使えなくなってしまう。

また今件に限れば


この点もポイントが高い。魚を与えるのではなく、釣竿を与えて釣りの仕方を教える、その場限りでは無く、支援がずっと継続して効果を発揮するような工夫をする。この発想が大切だよね。

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このページは、不破雷蔵が2014年9月17日 07:30に書いた記事です。

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