ハーレム系ゲームの男性主人公は没個性であるべきか

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ネオロマンスシリーズとかときメモのガールズサイド、その他最近では女性視点のハーレム(?)系ゲームも増えてきた......というかスマホアプリ系ゲームではむしろそれの類の方が多いんじゃないのかな(スマホの利用者属性を考えれば当然の動きだけど)という感もあるけど、いわゆるギャルゲーをはじめとした「プレイヤー=主人公=男性」と「複数の女性」からなる世界観でのゲームにおいて、主人公は没個性であるか否かという話。指摘の通りかつては、今でも少なからずは平均的な(まぁちょいと上のクラス? Aマイナス位)外観で、下手すると顔がのっぺらぼう的な描写がなされている。場合によってはシルエットってこともあるよね。それってどうなんだろうという話。


指摘の通り「主人公は男性だけど、その実描写したいのはヒロイン側であり、主人公側が目立つ対象となっては意図から外れてしまう」「読み手が主人公に同調・一体化・成り切りをするためには、最大公約数的な特徴になることが必要」。実はこれらの話ってのは随分と前から論議されてきたものではある。舞台ならばそれこそ黒子的存在でもいいという次第。さらにはその手法の方が楽なので、テンプレート化してしまったってのもあるのかな(「これだけ多くの作品において没個性が蔓延している状況の説明」)。このあたりはストーリー構築が巧みなハーレムものの第一人者的存在の赤松健先生が何らかの形で語っているかもしれない(以前マガジンのインターミッション的なコーナーで、多方面から解説をしていた記憶がある)。

一方で最近ではアクの強い、個性的な男性主人公が登場する作品も増えている。


この指摘にもある通り、男性主人公のアク、個性が強すぎると、読者側で好き嫌い判定が成されてしまい、「本来見せたい対象」であるヒロイン側にまで注視がいかなくなる、主人公のチェック時点でチェックフラグが折られてしまい「はい、さようなら」とされるリスクが生じてしまう。そこで無難なものにしている......と見ることもできるよね。例えるならフルコースの前菜部分で「ああ、これは嫌だからここで会計を」とされてしまうのは、料理人にとっては地団駄ものということ。

まぁ、主人公をガッツリとした個性豊かなものとして、むしろそれに引き込ませるという手口もあるし、昨今のヒット作の中にはその手法を用いて上手くいったものも見受けられるけど。そういう意味ではアクの強い主人公を配した、それでいてハーレムものの世界観を持つ作品の構築は、普通のハーレムものよりも難しいのかもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2014年9月 3日 06:35に書いた記事です。

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