「景気回復感」のガイドラインはどこにある?

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相対的感覚か主体的問題かあるいは数量的指数での問題か。特に昨今では政府批判のネタに使われることが多い「景気回復感」。色々やってるけど全然景気が回復している気配が観られないじゃないかというもの。あー、またリーマンショック後の切り口を報道などがやっているのかなあと思いつつも、こんな指摘があり、「おお」と思わせるところがあったので、ちょいと覚え書き的に。

すべての人がこんな風に思っているわけじゃないけれど、この「バブルが戻ってこないと景気回復感は得られない」という心境は多分にあると思う。で、バブルってはじけるのが前提だけど、それでいいのか? とのツッコミは......してないけど、恐らくその場で突っ込んだら、ぐうの音も出ないか、あるいは「はじける前に逃げ切るから大丈夫」とあっさり返事をすることだろう。バブルってのは、はじけ終えてから、あるいは終える直前位になって、初めて気が付くもの。株価の暴落のように、突然起きて気が付くってのはなかなか無い。しかも株価の暴落ですら、一度ではなく何度となく起きるので「これ一回きりでまた持ち直す」と考えてしまう人の多いこと多いこと。


この指摘もまったく順当なもので、例の「銀と金」でも銀さんが「いつかまたこの国にやってくる狂乱の時代」と評して、バブルが再び訪れるのを待ち構えている表現がされている。バブル待望感、桃源郷の世界よもう一度的なところがあるのかな。えーと、ちょいと例えが悪いけど「待ちぼうけ」の故事みたいな?


ほんとコレ。バブルみたいな超好景気でなくても良いので、そこそこな景気が持続して、しかも先行きも明るめ。そんな状態の維持が一番好ましい。実際には上下に多分にぶれるところがあるだろうけど、いずれにせよ見通しがくらいってのがマインド的にも一番タチが悪い。

「景気回復感」のガイドライン。数字的にはCPI(消費者物価指数)やGDPの確認だの景気ウォッチャーやらのチェックだのが一番無難なんだろうけど、やはり「将来に向けて不安が解消されている」状態を作るってのがもっとも重要な要素なんじゃないかなあ。先の消費税周りの話とつながってくるけど。

少なくとも「バブルが再び来たらそこが景気回復」ってのは絶対に無理話。というか無茶言うな。そもそも論として世界全体で景気が悪化する要素が山ほどあるんだし、国内に限ってもエネルギー問題やら少子化問題など、足を引っ張る要素が山積みなんだしねえ......。

さしあたって、妙で恣意的な解釈をされないように、いくつかの経済的な指標を設けて、景気回復感のラインを作った方がいいのかもしれないな。逆の話になるけど欧米のようにリセッションを明確化するのはある程度容易だろうけど。

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このページは、不破雷蔵が2014年9月 3日 08:11に書いた記事です。

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