実質的な財務省曰くの「消費税上げないと国際的信頼失って国債が売られる」よりもむしろ「消費税上げると景気低迷して国際的信頼失う」可能性を示唆、とも読めるなこれ......米財務省高官、日欧の景気減速を懸念 :日本経済新聞 http://t.co/OUKSIR7mP3
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 9月 14
同高官は世界経済の現状について「成長が鈍化し、一部の地域ではデフレが主要なリスクになりつつある」と述べた。なかでも「ユーロ圏の物価上昇率は危険なほど低い」と語り、内需を拡大するためのより大胆な政策対応を求めた。
消費増税前の駆け込み需要の反動減でマイナス成長に陥った日本については「需要や実質賃金が低迷し、新たな懸念が浮上している」との判断を示した。
経済上の諸問題を抱え、その中で日本には数年前以上の期待が寄せられているのに、消費税を上げて失速するとは何事だ、的な失望的意見が語られたという話。全文の議事録が現時点では見つからないので、具体的にどのような表現が用いられたかまでは確認できないのが残念ではあるのだけど、各種データが高官の意見を肯定する結果を表しているだけに、十分理解はできる。それと共に、また税率引き上げ云々いうてるけど、さらに経済コケたらどうするねん、というツッコミも暗にしているように覚える......というのは幾分考えすぎかもしれないけど、仮に「そうなんですか?」と聞き返したら違う、とはいわないだろうな、この文脈では。日本の経済政策を支持してきたポール・クルーグマン教授も消費税周りに関しては相次いで警告を発しているし、ね。
そもそも「財政再建」を優先して「景気回復」の優先順位を下げるという施策が大失敗っていう前例は、現在進行形で欧州がダイナミックに提示してるわけで。IMFもそのような施策には警告発してるし、自己批判もしている(【IMFの"「緊縮財政で景気回復」への総括"覚え書き・その2】とかね)。「投資が逃げて国債が売られて大ピンチ」って懸念は、今やノストラダムスの大予言に等しい話でしかない。むしろ現実はその逆だというのも、欧州の事案が立証してる。そもそも論として、景気回復が成されなければ投資もナニも無いとうわけで。
財務省関係者が台本渡すか洗脳紛いのことをしているんだろうなあ、という陰謀説論者みたいなことはいいたくないんだけど、国債が売られる云々だから消費税率をかんぬんという人たちの話って、押し並べて同じような陰謀論説言い回しに終始していて、具体的論拠や事例が一向に出てこないってのがなんともねえ。そもそも数ある指摘に、しっかりと答えられるだけの確固たる論拠は持ち合わせているのかしら。「狼少年」の話じゃあるまいし。
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