東京ゲームショーに任天堂がほとんど顔を出していない→ゲーマー層を無視している→元々任天堂ハブっちゃおうって出来たのがゲームショウ

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先日大盛況の上で終了した東京ゲームショウ2014。CESAことコンピュータエンターテインメント協会の主催によって開催されるゲーム関連のショウなんだけど、昨今はスマホゲーム真っ盛りで家庭用ゲーム機向けゲームはなんだかちょっぴり意気消沈という感がしないでもない。数年前はまったく逆転したような状態だったんだけどね。

で、そのゲームショウに任天堂が出て無いやん、任天堂は何やってんねん?!という意見があり、それに対して「ゲームショウって元々任天堂とは別ルートでビジネスやろうぜという意図から始まったもんだしー的な」というツッコミがなされ、それを見ていて「戦争を知らない子供達」の歌のようだとしみじみ感を覚えるという一幕。

まぁ実のところ、元々東京ゲームショウっておもちゃショーの間借り的な感じで行われていた家庭用ゲーム機の展示が本格的になってきたので、いっそのこと分離しようじゃないか的に登場した面があるのと共に、任天堂の一次問屋から成る親睦団体の「初心会」とは別ルートでのゲーム流通グループ的な集まりで、ゲームの展示会をやっちゃおうという意図が多分にあって出来たりする。

ちなみに「初心会」ルートでは「任天堂スペースワールド」という、元々初心会向けの展示会を一般開放したゲームイベントが不定期で開催されていた。こちらは入場は無料。もっとも、初心会が1997年に解散し、需給の問題などもあり、2001年で事実上終了してしまっている。そう、ゲームショウが始まった1996年以降はしばらくの間、ゲームショウと任天堂スペースワールドが同じ年に展開されるってパターンが続いた次第。

任天堂がゲームショウに参加しない理由としては、「入場料が有料である」「東京近辺の人しか来られない」などを理由に挙げている......とあるけど、それと同時に、「元々任天堂スペースワールドという、ゲームショウとは競合する立場のイベントを開催していた、いわばライバル的存在」ってのも多分にあるんだろうな。

ともあれ。東京ゲームショウに任天堂が参加していないのは、色々と複雑な歴史の絡みがあるからで、別にゲーマー層を無視しているからではない。そして多分に「ゲームショウに参加するだけの価値は得られるとは思っていない」という認識があるからだろう。

色々と調べてみると、ゲームショウとかつての任天堂スペースワールドとでは、コンセプト的には似たようなイベントでも、客層は微妙に異なっている。ゲームショウがゲームマニア的な雰囲気、任天堂スペースワールドはゲーム好きの子供というところかな。任天堂があえてゲームショウに顔を出さないのは、自社商品・ブランドのイメージを崩したくないというのも一因なのかもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2014年9月23日 08:52に書いた記事です。

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