ヒガンバナを何故田んぼのあぜ道に植えるのか。それはヒガンバナの毒成分のリコリンを嫌って主にモグラなどの動物が寄らなくなるって話だったんだけれど、リコリンって他の雑草の類の植物の生育を著しく阻害するのね。しかも、イネ科の植物に対してはそれほど影響が強く無い。うまくできてるなー。
— 山猫 だぶ (@fluor_doublet) 2014, 9月 26
お彼岸の日になるとあちこちで見かけるようになる彼岸花......だけど、近所周辺に田んぼがあるような場では、それ以外の時期にも結構見かける機会は多い。あまりにも見慣れているけど、なんで田んぼのあぜ道に、と聞かれると「そういやなんでだろ?」と理由が特に思いつかない。お彼岸で使った後に余ったものを植えたから? いやそれではあぜ道に沿って植えられている意味が無い。何か宗教的な歴史、習わしでも......と思っていたらこんな話が。
要は彼岸花はアルカロイド(リコリンやガランタミンなど)系の有毒植物であることから、それをあぜ道に植えることで、ネズミやモグラ、各種害虫を避けるための防壁となり、田んぼが守られるというもの。一方でイネ科にはあまり影響を与えないがため、彼岸花をあぜ道に植えてもさほど問題は無いという次第。また、墓地にもよく植えられているけど、これもまたモグラやネズミ、ミミズなどが遺体を掘り起こさないようにするという意味合いもあるらしい(モグラには効かないのでは? との話もあるけど、ミミズには効くので、ミミズをエサにするモグラもこないという次第)。
で、一応色々と調べてみたけど、Wikipedia以外に【熊本国府高等学校】【Q&Aサイト】【棚田ゼミナール(佐賀県)】などいくつかのサイトで確認したところ、大体この解釈で間違いはなさそう。さらに漢方薬や民間療法、さらには食料不足の際の代替食料としても用いられたという話も(球根部分が使われるが、毒抜きには結構手間がかかる)。
特に佐賀県のサイトにある、「自然のほうとうの意味?」のところの文言には、ちょっと感心させられた。
身近な自然は、人間の手が加わった方が豊かになることもある。
彼岸花も恐らくは、こういった発想のもとで植えられた、昔の人たちの知恵なんだろうな。
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