結局自分で自分の首を...みたいな? 電子書籍後日談の後日談

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先の電子書籍絡みの話の後日談のさらに後日談。具体的な事案は略するのと、多分にネット上での集約なので本や雑誌の需要層全体とは傾向が異なるだろうから一概には言い切れないのだけど、電子書籍での購読を重視する人、さらには電子書籍での展開がなければその本に興味があっても購入はしないという人が結構いることに驚いた。

一方で上記の通り、色々な理由で電子書籍化を成さない事案が多数あるのも事実。昔からの本なので電子書籍化の対応が遅れているとか、電子書籍化するノウハウや工程ラインが存在しないとか、書き手や編集サイドが電子書籍化を望んでいない・嫌っているとか。さらには紙媒体の方が読者の反応が期待できる(電子書籍の場合は反応があっても編集部サイドにカウントされない、軽んじられるという話も良く見聞きする)、そして紙媒体の本が「食われる」(シェアが奪われる)のであえて作らない、あるいは紙媒体版の発行から一定期間を置いて電子書籍版を作るとか......。

でもそれって、体制が整っていないなどは仕方がないのだけど(無理に電子書籍化して、データがぐちゃぐちゃで見るに堪えない仕上がりとなったってのもちらほら出てきた)、紙媒体版に配慮をして出さないってのは、どうなのかなあと思ったりもする。新聞の実情やCDの市場情勢を見る限りではその懸念が生じるのも仕方がないけれど、読者の「読みたい」という需要に応えられない環境を意図的に作る時点で、大きな機会損失、具体的には「その本のコンテンツが読まれない」のに加え、電子書籍そのものの普及が遅れるのに貢献しているだけな気がする。

電子書籍だって紙媒体だって本には違いないし、それに目を通せば読書に違いない。電子書籍を通して認知し紙媒体の本に手を取る事例だってあるし、逆もある。購読手段・ルートが増えれば、それだけ本というコンテンツ全体の可能性、購読される機会は増すので、中長期的には業界全体にもプラスとなると思うのだけどね。

やっぱりしがらみってのがあるんだろうなあ。もったいない。

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このページは、不破雷蔵が2014年10月 6日 07:59に書いた記事です。

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