「商品に価格ほどの価値を見出せねば、買わねばよろしい。それだけ」

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営業周りの話では良く聞くパターンの一つ。費用対効果、コスパの良さを前面に押し立てて仕事を取ろうとし、無茶をした挙句、自分の首を絞めるという話。ちょっとベクトルは違うけど、営業ノルマが果たせなくて自腹を切って商品を買うというのも大よそ同じ感じ。

この状況がどのような環境で生じたかまでは知る由もないけど、無理なルノマが悪いのか、値引きを常態化した営業自身が悪いのか、あるいは過剰な値引きであることを知っていて受けたお客が悪いのか。商売なんだから良し悪しなど関係ない、とする意見もあるだろうけど、結局この事例ではひとり潰れた点では確実に良くない話ではある。


契約交渉の際に値切ることが出来れば、それだけ想定額との差は値切った側の評価となる。下請けへの部品発注なども結局そのような事例が多い。ただ、以前別記事でも触れたけど、お金ってのは相手から受け取った商品やサービスの対価であり、それを値切るということは得てして相手から提供された物事を低く評価していることでもある。受け手側も「とにかく顔をつないでおけばいつかはきっと」との思いもあるんだろうけど、それが経常的になれば「もうええわ」となりかねない。

初めから値引いてあるのならともかく、その場で設定した額からさらに値引こうとする行為は、「生活の知恵」「ビジネスとして当然のこと」「どのみち相手もふっかけてきているのだから」という異論もあるだろうけど、一歩間違えると相手、そして自分自身の首を絞めることになるって事実をも、覚えておいた方がいいんじゃないかな、とつくづく思うお話ではある。

「価格と物の価値を比較して、 物に価格ほどの価値を見出せねば。 買わねばよろしい」。簡単だけど、難しいのよね。つまりは商品に対してどれだけの価値があるのかという、目利きが求められるってことだから。


そうそう、エレガンテが無ければ。せめて相手にもメリットを与えるような値引きなら話は分かるんだけどね。

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このページは、不破雷蔵が2014年10月 9日 06:52に書いた記事です。

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