子供は常に親が思っているものを欲しがるとは限らない...価値観の難しさ

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スーパーの食玩売り場やお菓子売り場で子供が駄々をこねたり泣き出したり、挙句の果てには親が背負い投げ的な感じで持ち抱えてその場を後にする情景を時折見かけ、漫画やテレビでの描写風景は今でも健在なのだなと思う次第なのだけど、こういう場面も見てみたいなあと思わされた話。

子供に一つだけ好きなものを買ってきても良いと伝えたところ、その子供が持ってきたのは長ねぎ。初音ミクかい、というツッコミはさておき、子供の説明にいわく「納豆に、いつもより多めにかけたい」とのこと。スーパーに時折置かれている千円単位のお菓子セットとかだと困ってしまうだろうけど、数百円の食玩とか、シール付きのチョコレートならOKだろうという考えを持っていただろう状況で、ネギを持ってこられた親側の困惑ぶりが目に浮かぶ。

でも子供にとって、この時一番光り輝いていた、欲しかったものはネギ。自分の身近に存在し、恐らくはいつも納豆を食べている時に「もっとたくさんネギが欲しいなあ」と思っていたのだろう。その夢が今日実現できる。子供にとっては色々なおもちゃやお菓子よりも価値ある一本に見えたに違いない。

子供が自我をアピールすることは多々あるけれど、なかなか行動で表現できない子供もいる。仕草などでは見せるけれど、「これが欲しい」と明確に意思表示をする。その時にはじめて、一つの成長ステップを登ったことになる。その瞬間が一本のネギだとしたら、それが些細なものでも、これってステキやん? (当方の場合はプロ野球チームの帽子だったと、後で聞かされた。残念ながらその帽子はすでに無くしてしまったけれども)。

......まぁもっとも今件に限れば「お菓子じゃないの?」と聞き直しているので、常日頃から聞いていたのかもしれないし、単純に納豆へのネギ山盛りがお菓子よりも魅力的に見えるってのには同意するって見方の方がスマートなんだろうけど。

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このページは、不破雷蔵が2014年10月17日 08:05に書いた記事です。

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