「お前はこういう性的願望を持ってるんだろう」ってオッサンが女性社員に言ったらセクハラなのにアニメ・マンガ規制団体の目が釣り上がったオバサンたちがオタクに同じ事言ってもセクハラにならないと思ってるこの状況批評性があるし人類早く滅亡しないかな
— ルイセンコ農法マン(天才ツイッタラー) (@neupon08) 2014, 10月 17
多分にアグレッシブ過ぎる表現ではあるし、マンガやアニメの規制関連を推進する団体・グループには男性もいるんだけど、という注釈をした上で。昨今話題に登っているセクハラに関するあれこれで、当然出てくるのではないかなあ、と思っていた指摘。セクハラとは多分に性的問題を物差しにした上で、相手が望まない不快さや不安定さをもたらし得る、性的な言動を意味するものなんだけど、明確なガイドラインは定めにくい。「これは間違いなく該当する」「これは該当しない」との間に引く境界線が分かりにくく、グレーゾーンの部分が大きい。多分に「異なる性に対する、性的な意味合いを持ちうるものに対し、相手が不快さを覚えた場合」が該当すると言われている。もちろん同性間でも発生しうるし、不快感のラインをどこに引くかにおいては、少なからぬ問題がある。
その上で、指摘の通り男性社員が女性社員に対して「あなたはこのような性的願望をお持ちですね」と語れば、どのような場面でもセクハラになる。これは誰でも理解できる(同性だったらどうなるのか、という話はまた別)。多分に男性社員が上司、女性社員が部下的立場だと、職務上の立場を利用した圧迫行為も加わるので、タチは一層悪いものとなる。そして逆に女性社員が男性に語っても該当しうるんだけど、状況としては考えにくいということで、あまり話題には登らない。
一方で、これまた指摘の通り、世間一般に区分されるところの「オタク」と呼ばれる......大人っぽくないように見える趣味趣向に熱中する属性の......人たちに、その所有している物品や視聴しているメディア、参加しているイベント、成り切りの様子などなど様々な姿勢に対し、似たような「あなたはこのような性的願望をお持ちですね」的内容を指摘する場面が多々存在する。指摘する側からすれば、理解しがたいものであり、排除したいものであり、性的願望に結びつくものに見えるからに他ならない。
だたねえ......やはり違和感を覚えるのも事実なんだよね。「理解しがたいものであり、排除したいものであり、性的願望に結びつくものに見える」というのは、誰が確定しえるものなのだろう。そしてそれがもし立証されたとして、それを盾に「あなたはこのような性的願望をお持ちですね」という、相手を傷つけるような(だからこそ「セクハラ」なのだよね)言動を平気で成しても良いものだろうか。
性的条件は個人の努力でどうにかなるものではない。だからこそ、それを基にした言動をされると対象となる人は不快さを覚える(無論、努力でどうにかなる点について、非難中傷の言動をしてよいわけでは無い)。異性に対する(多分に高圧的な立場からの)性的な発言としてのセクハラを、差別をなくしたいとするのなら、一方面だけでなく、多方面で、同じ物差しを用いて、検証されねばならない。ケースバイケースで物差しを変えたら、結局それは「自分の思うとおりに物事を運ぶために用いる、大義名分という名の都合の良い物差し」でしかない。
もちろん、男性社員による女性社員へのセクハラ発言を糾弾するグループと、主に男性から成るオタクと呼ばれる属性に対する性的な意味での偏見によるバッシングをするグループが、同一であるとは限らないけどね。
※なんだか今件は今一つまとまりが悪いようなので本当の意味での覚え書き。もう少ししっくりできるまとめ方が頭に浮かんだら再考の意味も合わせてリライトする予定。
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