「情報よこせ」「報酬無し、クレジットも出さない」と下請け会社に命じるかのように要求するディレクターの話

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アプローチをかけてくる担当がすでに下請の製作会社だから、というのも一因なのかもしれないけど、当方の経験則でもこれは多分にうなづけるものがある。もちろん全部が全部ってわけではなく、テレビ関係でも懇切丁寧にご対応をして下さるところもあるけれど。

「そういう」類のテレビ関係者の応対で共通している雰囲気としては、まるで下請け会社、あるいはインターネット上で取得が容易に可能な無料の情報と同じ感覚で、「さあ、お出しなさい。それがあなたの運命」「見返り? あなたの情報が世に公知されただけでもありがたいとお思いなさい、おほほほほほ」的な。電子メールでのアプローチの仕方を見ても、その様式で「これ、初めての人に対してお願い事をする文面じゃないだろ......知り合いに向けたLINEの文章レベルだぞ」的な印象すら覚えさせるものもあるほど。そしてその類のメールでの依頼は、得てして中身も同レベルだったりする。

この辺りの話を見聞き、経験した上で考えると(上では「新聞はまだマシ」とはあるけど、新聞も一般記者レベルになると大きな違いは無い)、報道の質が絶望的に落ちているのかなと思わざるを得ない。無論全部が全部ではないけれど。恐らくは自らを高い立場に起き、必要な素材を持つ人、協力してくれる人はすべて「下々」だから、へりくだって協力する、何もかも差し出すものだという誤認をしているのだろうな。いわゆるエリート意識の先鋭化と、中身がそれに追いついていない状態。

そして質の低下にもかかわらず、それなりに権限・権威が維持されたままになっているので、半ば以上に暴走している。赤ちゃんに実物の拳銃を持たせているようなイメージ。だからこそ皆が振り回される。漫画で良くある「分別のつかない子供が超能力で大人を翻弄させる」ような状態。専門家に対してこのような対応をするようでは、まともな論旨による報道が出来るはずも無く、内容は劣化を続けるばかり。

朝日新聞の一連の件ですら、その一部でしかないのかもしれない。しかも自浄作用が働かないので劣化する一方。カビが生え始めた夏場のカレーみたいな感じ。僕らが食べたいのはカビで緑色に変色したグリーンカレーじゃなのだけどね。

あるいはこの「劣化」。組織内で個々の質が劣化し、全体平均的に劣化状態になるのではなく、平均以上の人たちが次々に抜けて、劣化レベルの人しか残っていないからではという、逆説的進化論の結果としての現状があるのではないかという仮説が出てくる。いわば悪貨が良貨を駆逐する、みたいな。

...あながちデタラメでもなさそうなんだよなあ、これ。

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このページは、不破雷蔵が2014年10月21日 07:51に書いた記事です。

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