「自分で調べろ」と言われてもあなたの頭の中は検索できません

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先日行われた某都道府県の知事選挙周りで、いくつか電気インフラ関係の話が持ち上がり、「自由化、自由化、自由化」と三度同じ言葉を唱えさえすれば、好きなだけの電力を飛びきり安い価格で、しかも安定して誰かが供給してくれると信じているのだろうといった、「遥かなる星」的言い回しを思い浮かべるような話を語る方々が跳梁跋扈した関係で。

事実としては自由化すれば必ず安くなるってのは幻想にすぎず(これには恐らく、現状が高値で、それは悪の組織的陰謀が渦巻いており、民衆は不当に高値でインフラを使わせられているという陰謀論的な発想が前提にあるのだと思う)、むしろ海外の事例では高値で、さらに不安定化する可能性が多分にあるのだけど、「ではどうして安値で安定した形になるか」ということを主張側に尋ねると、大抵がこんな返事になるというお話。分からないから聞いているのに、「自分で調べろ」と言われても、語り手側の頭にあるものを検索で確認することは出来ないよね。


ひどいぶっちゃけた話になるのだけど、こういう類の返しをするのが一番かなあ、という結論。そう、正直に話して、聞き返せば良いだけの話。実情を把握しているからこその主張であり、よもや裏付けも無く気に食わないから、自分の意に反するだけで否定して、何か仮定の事実を呈しているはずはない。うん、きっとそう。

もっとも、この類の返しをすると、大よそ上記にある通り、裏付けにならない素材、資料性の皆無な動画、主張側の著書や有料メルマガを呈される場合が多々ある。そしてそれらをたどっていくと、極めて高い確率で、妄想なり科学的・論理的に否定された虚言に行き着くから困りもの。そこにたどり着くまでのリソースが無駄になる。この際に、何度か触れている「権威主義」の悪用がなされることも結構あるんだよね。

まったくもって、困った話ではある。特にそのような話に、当方のサイトのデータを用い、誤解釈や反意的な読み取りで使われたりして、あたかも真実であるかのように語る事案もないわけじゃないから......悩みの種は尽きぬ。

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2014年10月27日 07:49に書いた記事です。

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