文字起こしで視覚化される「映像ニュースの醜悪さ」

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義理の母親を鍋で殴り殺害しようとした疑い 33歳女逮捕(FNN)http://t.co/MsG7YTrRcF 中味ではなく、ニュース記事として、こんなにひどい文章は見たことがない。記念にさらしておこう。

— 佐藤龍一 (@RyuichiSato) 2014, 10月 27
義理の母親を鍋で殴って殺害しようとした、33歳の女が逮捕された。 そのきっかけとなったのは、カレーだった。 女性は「とにかくわたしは、頭が痛くて痛くて」と話した。 額に貼られた、血がにじんだ、ばんそうこう。 女性を襲ったのは、この家で同居していた息子の嫁だった。

先日ちょっと話題に登った、カレーをトリガーとした嫁姑間のトラブル。それを伝えるニュース記事ではあるのだけど、そのテキストがあまりにも醜悪なものとして注目を集めている。確かに読む限りでは、書き手側の悪意......というか、意図的な演出というか、ワイドショー的な煽りがじわじわと伝わってきて、え、なにこれといった忌避感を覚えさせる。「影響を受ける前に、逃げなくてはならない」という文言に「何をオーバーな」という印象もあったけど、読み通した限りではあながち間違いでは無いかもなあ、という感想を抱かざるを得ない。色々と文章を読み、そして書いている経験則の上では、うなづかざるを得なかった。

と、同時にちょっとした違和感。文章としての記事で、さすがにこれをメジャーどころの報道が流すのは、品質的なチェックが通ったのかしらね、というもの。

で、動画を再生した上で調べてみると、この報道記事、動画ニュースの内容をほぼそのまま書き起こししているだけだってことが分かる。だからこそ、醜悪さを覚えてしまう。他の動画ニュースも同様のスタイルなので、このニュースだけでなく、このカテゴリの配信記事はすべてこんな感じ(いわゆるストーリー仕立てで解説する、ワイドショー的な報道スタイルのもの)。

同時に、情報として提供される内容について、普段の映像ニュースにおいては、この類の醜悪さを覚えさせる内容が次々と流されている、視聴させられているということが把握出来てしまう。ある意味、視覚化ということになるのかな。いやぁ、確かに映像で見聞きした上では、こんな内容だとは認識できないわな。

無論こんな指摘もある。


これもまた的を射ている。要はテキストによる報道記事では無く、あくまでも字幕的なものなんだから、動画を観ろという配信側の意図という次第。

ともあれ、映像で伝えている内容の劣悪さを認識できるという点では、非常に有益なスタイルの記事なのかもしれないな。文字による配信と比べれば一つ一つは記憶に残りにくいかもしれないけど(その場で反復できないからね)、繰り返されれば刷り込みされちゃうよねえ、これってさ。

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このページは、不破雷蔵が2014年10月28日 06:55に書いた記事です。

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