「どちらを選びます?」相手に主導権を与えたようにして、実は手綱を握っているという話

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【「二分法の罠」の仕組みを図で解説してみる】で詳しく解説しているけれど、人はそれが良くないという認識を持つ一方、シンプルで分かりやすい二択の方法を好むことが多い。そして無意識のうちに、二分法の考え方で物事を考えてしまいがち。今件の場合も、例えば相手に選択肢を用意せずに一案だけ呈してしまうと、イエス/ノーの選択を頭に浮かべてしまい、どうしてもダメ出し的な発想に結びつく。しかし複数の案を提示することで、それぞれの案の良し悪しではなく、どれか一つを選ぶことを、自分の仕事だと考えるようになる。手品のミスディレクションみたいな......というと言い過ぎかもしれないけれど、それに近い発想ではある。心理誘導と呼ぶべきかな。

何か物事を行って評価を受ける際に、「これどう?」でチャレンジすると、いつまで経ってもダメ出しされるばかりで先に進まない。しかし複数を持って「どちら(どれ)が良さげ?」と聞けば、「これがいいネ」と選択してもらうことになるので、話も通りやすくなる。無論選ばれた選択肢に関して細かな調整を求められることはあるだろうけど、一つのみの提示よりははるかに話は進みやすく、選ぶ側も満足することができる。

複数の選択肢を作るのは結構面倒くさい。時間もかかる。似たようなもので複製してしまうと、相手は選んだ感触を覚えず、意味のないものになるからね。しかしその労苦の際に気が付くことも結構あるだろうし、最終的にはより少ない工程で、より良いものを作ることが出来、相手側の満足度も高めることができるんじゃないかな。

そういや任天堂の公式サイトでも【プレゼンは、2点で】なんてのもあった。後で読み直しておこう。

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このページは、不破雷蔵が2014年10月31日 07:45に書いた記事です。

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