アメリカのフードスタンプ(SNAP)の現状(2014年10月時点)

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↑ フードスタンプ・SNAP受給者及び総コスト推移(米国年度(10月~9月)単位)
↑ フードスタンプ・SNAP受給者及び総コスト推移(米国年度(10月~9月)単位)


東洋経済の記事関連で貧困率やらアメリカのフードスタンプ(SNAP)周りの話が出てきたので、良い機会でもあることから、グラフの更新と覚え書き。データの取得元は【フードスタンプ→SNAPの受給者推移】【フードスタンプ→SNAPの覚え書き】を参考の事。

アメリカの会計年度は9月締めなので、現在は2013年度まで年度ベースでのデータが出てて、あとは月次。月次ベースのデータでは諸経費までの公開はされてないので、以前のデータと比較ができないことから、とりあえず2013年度分までをグラフにまとめた次第。ちなみに2013年度分では総コストは単年で799億2947万ドル。大体9兆円近く。

米政府が貧困層を対象に食料購入費を支給してきた「補完的栄養支援プログラム」(通称・フードスタンプ制度)が今月1日、約5年ぶりに見直され、支給額が減額された。財政難の中、野党・共和党の反対で延長が困難となったためだ。


オバマ政権は2008年のリーマン・ショック後、打撃を受けた貧困層の生活立て直しのため、歴代政権が支給してきた食料費を増額した。年間総支給額は約750億ドル(約7兆4千億円)で、先月末時点の対象者は米人口の7人に1人の約4700万人に上る。民主党は1年延長を目指したが、共和党の反対に遭い断念。この結果、月額668ドル支給されていた標準的な4人家族で、5%ほど減額されることになった。

月次データを見ると確かに2013年11月以降、10ドルほど一人頭の支給額が減ってるんだよね。2013年10月が134.02ドルだったのが、11月は126.00ドル、そして12月は124.37ドル。年ベースでみると漸次増加はしていたんだけど、2008年で約102ドルだったのが2009年には125ドル、2010年には133ドルにまで引き上げられているので、引用記事の言及で間違いはない。元々漸増する傾向にあったのは確かだから、元のペースに戻っただけの話、ともいえる。

↑ フードスタンプ・SNAP一人頭平均額(ドル・月次)(米国年度(10月~9月)単位)
↑ フードスタンプ・SNAP一人頭平均額(ドル・月次)(米国年度(10月~9月)単位)


指摘の通り、食事のスタイル自身が日本のものと少々異なっており、コストが結構かかるので、この支給額(一人頭の額であることをお忘れなく)でも結構キツイとのこと。だからといって内食メインにしろってのも無理な話だしな......。

ともあれ、BI論などとも合わせ、考えさせられる話ではある。

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このページは、不破雷蔵が2014年10月12日 17:04に書いた記事です。

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