消費税率8%→10%をめぐる攻防戦

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 午前9時54分から同10時26分まで、ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン米プリンストン大学教授。浜田宏一、本田悦朗両内閣官房参与同席。

エルニーニョ現象こそ無かったものの、今年の夏が結構な冷夏で消費性向の上ではマイナス要因となり、出鼻をくじかれた部分も結構あるんだけど、消費税率の5%から8%への引き上げは、もはやだれもが疑うことなく、消費、そして景気の流れにブレーキをかけ、足を引っ張ることになった。多分に心理的な影響が強いんだよね。

例えば「また2%上乗せされるので表記変更の手間を省くために、税込価格を表記しない、あるいは別途表記するけど税抜き価格を大きく書く」ってのが移行時期の特別措置として認められたってのも一因。これ、「税込価格の上乗せで少しでも価格が高いように見えるのを避けるため、税別、つまり本体価格をどーんと書けばいい」という勘繰りもあるんだけど、結局これがマイナスに作用してしまう。なぜなら購入者の立場にすれば、「税抜き価格の安値で判断する」のではなく、「これ、税抜き価格? 税込価格??」と躊躇をしてしまうから。考える猶予が生じてしまうので、衝動買いのアクションが確実に減ってしまうんだな。これ、実経験をした人も多いはず。

で、前々から「消費税率あげたらあかん、10%にしたらしまいやで」と警告を発しているノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン教授が来日していて、先日安倍総理と意見交換をしていたという話が伝えられている。これ、結構重要な話。当事者から直接意見をってのはあまりない話だからね。

準備を考えれば、今年中には意思決定をしなければならないはず。果たしてどうなることやら。当方はと言えば、巷で見聞きする「延期」では無く、8%で固定の上、再提起して補則条項ではなく本文に絡める形で......という考えなのは先に述べた通り。以前の3%から5%に引き上げられた後、まがりなりにも直接の影響が消えたのは、「近いうちに引上げがある」という状況から逃れられたのが大きいからね。

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このページは、不破雷蔵が2014年11月 7日 06:59に書いた記事です。

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