前にも書いたが、今年の4月に安倍政権が本当に消費税を8%に引き上げたとき、世界の投資家、金融機関のアナリストは、「本当にやったのか、あほちゃうか」という反応だった。自殺行為だ、という認識。結局、彼らが正しかった。
— EX-SKF (@EXSKF) 2014, 11月 17
先日発表された2014年第3四半期のGDP速報値はマイナスを示し、消費税率の引き上げが足を引っ張った感が強いということで、日経平均株価もだだ下がり。今まで以上に多数の内容検証も行われることになった。アナリストの事前予想がここまでざっくりと外れたことでも珍しいけどね。
財務省に押される形で半ば無理にも見えた8%への引き上げの時にも、景気ウォッチャーの現状DI・先行きDIが共に大きく下がったのもあるし、金額の実ベース以上にマインドの押し下げは大きく、それが結局さらなるお金周りを止めていくことになる。
GDP速報、別にサプライズというほどの水準ではない。元々、4~6月期は消費税上げで-2%成長がベースライン。駆け込み需要の反動減と在庫積み上げが相殺して実績も-1.9%。従って7~9月期もゼロ成長近辺がベースラインだった。-0.4%は若干低かったという程度。
— Willy OES (@willyoes) 2014, 11月 17
日銀の緩和が効果を発揮しなかったとかいうカルトみたいな説が流行りそうだけど実際は逆。あれだけ野放図に緩和しても3%の消費増税は乗り切れませんでしたという事に過ぎない。
— Willy OES (@willyoes) 2014, 11月 17
ちなみにGDPデフレーターは前期比 -0.3%でデフレ継続。2~3年前との比較では状況は良いけど、需要が弱いのに無理矢理消費増税して失敗しました、というだけの話。エコノミストは、そろそろ17年前の増税がいかに失敗だったか復習した方がいいんじゃないの。
— Willy OES (@willyoes) 2014, 11月 17
「GDPの6割を占める民間消費は0.4%増。最もマイナス寄与が大きかった在庫投資は、生産が落ちているなかで物が売れて在庫がはけたとの見方も」は同意見→7―9月期GDP、予想外のマイナス成長:識者はこうみる | Reuters http://t.co/N1NZpMJpiW
— 小黒一正 (@DeficitGamble) 2014, 11月 17
14年2Qの在庫投資が大幅プラスなのは、ぴったり4月1日から減産するわけにいかないから。中間材が厳密に駆け込み需要に対応するにしようとしても、最終消費に結びつくまでの時間は財によって違うんだから、4月以降にずれ込む在庫投資はどうしてもでる。だから3Qで在庫調整も自然な動き。
— Willy OES (@willyoes) 2014, 11月 17
住宅は増税の緩和措置もあるのに大幅マイナスが続いてるのは、緩和措置のカバレッジに加え、実質所得の急激な減少を消費減だけで調整できないからでは。
— Willy OES (@willyoes) 2014, 11月 17
全体としてGDPの2Q、3Qの結果は、消費増税のショックが非常に大きかったという事を体現しているだけの自然なもの。
— Willy OES (@willyoes) 2014, 11月 17
アベノミクス失敗とか言ってるけど海外から見れば大幅な消費税増税がどう考えても失敗の主要因に写るんだけどね。何で日本はそれを認めたくない訳?どこまでも公金族が支配する社会になっちゃった証拠だな。証券会社のエコノミストやアナリストまで増税を後押しするようなトンデモ楽観予測だしてたしね
— Shichiro Miyashita (@shichirom) 2014, 11月 17
これが本日発表の統計の中身。確かに住宅投資は相当の落ち込みはだが、消費全般はそんなに悪くないという印象。http://t.co/oOitjnwyIG
— 伝左衛門 (@yumiharizuki12) 2014, 11月 17
雇用者報酬(前年同期比)について、名目から実質を引くと、2014年の1-3が1.1%、4-6が3.5%、7-9が3.2%となっている。消費税の影響を3%と考えれば、雇用者報酬は4月以降は消費増税分以上に伸びていると考えていいのか。これに対し、1-3は駆込需要による値上げ先行。
— 伝左衛門 (@yumiharizuki12) 2014, 11月 17
まあ市場関係者の予想よりは弱いのだろう。やはり今回は所得減税を行わずネットで増税しているのでこうなってると解釈します。
しかし、元々ネットで増税したくてやってるわけだから、、、
— 伝左衛門 (@yumiharizuki12) 2014, 11月 17
速報内容を見返して、その上で色々な意見を集約する限りでは、やはりいわゆる「三本の矢」はそれなりに、完璧ってわけではないけど成果が出始めている。でもそれを台無しにしたのが消費税率の8%への引き上げと、10%への引上げ懸念にあった感は否めない。夏の事実上の冷夏と相次ぐ台風上陸も小さからぬ要因だけど、気象条件による変動はいつでも起きうるし、先の震災のようなレベルのものでは無いからね(10月の台風上陸件数は半世紀ぶり的な話もあるけど、それは今件では対象外)。
例えるなら、「俺、これから仕事増やして収入も増やすよ」と父親がハリキリ出したので、それを後押しする形でお弁当をちょっと豪華にしたりたばこ代増やして、それでやる気を出した父親が一層頑張ったので、実際仕事も収入も増えて来た。けど、収入増加分以上の金額を毎月定額で実家の祖父母に送るようにしちゃったんで、自前の家計は厳しくなった感が否めない。「なんでお父さんがあれだけ頑張りまくってるのに、ご飯のおかずが一品減っちゃったの?」みたいな。
「三本の矢」に言葉通り「盾」突いたのが消費税増税ってところなんだろうな。これは繰返しの話になるけど、病症にある病人に筋トレさせちゃいかんのだよね。今は療養中、あるいはリハビリの最中なんだから。そこに「バランスが大切だ」とか言い出してダイエットさせたり、プロテインを飲ませたり、完封摩擦をさせることが、いかに愚かな事か。
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