本日、「マンガ・アニメ・ゲームに関する議員連盟(MANGA議連)」の設立総会に出席してきました。私はこの議連の初期には関わっておらず、9月に初めて参加メンバーを知った時は「こ、これは"マンガアニメゲームを規制する議連"とネットで揶揄されても仕方がない・・」と思わず唸ったものです。
— 赤松健 (@KenAkamatsu) 2014, 11月 18
「国立メディア芸術総合センター」構想が2009年の総選挙の際に報道と一部政党によってネタ扱いされたり、昨今の「クールジャパン」が理解の足りぬ方々によってぐちゃぐちゃ的な動きにあることなどから、「お金は国が出してくれる」(C)ちよ父 的な動きとしての漫画・アニメをはじめとしたエンタメ部門のバックアップは結構難儀してしまう。「分かる」人が権限を持って切り盛りしてくれればいいんだけどねえ......。そういうスキルのある人は高齢層からは受けにくいので、選挙に受かること自体が難しい。
で、それはさておき。金銭面で譲渡云々、創設云々といったサポートとなるとそういう話になってしまいやすい。ならば「足してもだめなら引いて見ろ」的な発想をしている動きがあったので、覚え書きも兼ねて。
そこで漫画家協会のちばてつや理事長の了承を得た上で、軌道修正のロビイングを開始。協会に馴染みの深い知財系の福田峰之議員(※児ポ法改正案で漫画を規制対象外にして下さった実務者ご本人)など3先生を推薦させて頂き、更に規制派議員と入れ替えで山田太郎議員にも入って頂きました。
— 赤松健 (@KenAkamatsu) 2014, 11月 18
今回、議連の目的は、漫画アニメゲームの振興・蓄積(アーカイブ施設)・人材育成・就労環境の改善・海賊版対策など多岐に渡りますが、私や庵野秀明監督の興味は別にあります。それは「クリエイター減税」の実現です。
— 赤松健 (@KenAkamatsu) 2014, 11月 18
よく「政府が文化にお金を出したら、その文化はつまらないものになる」と言いますが、それは国からの補助金や奨励金は国の審査が入るから、やっぱりその通りなんです。しかし、減税(例えば「還付金」に注目した租税特別措置)ならジャンルを問わず平等で、国からの作品内容的な介入もありません。
— 赤松健 (@KenAkamatsu) 2014, 11月 18
働かない人(や会社)は還付も無いのでバラマキではありません。トップクリエイターだけでなく困窮する若手を支援することもできます。これに文美保険を加えれば、年間かなりの金額が浮くことになる。そのパワーを創作活動に回してもらうというわけ。できればこの対象に、困窮する漫画家も加えたい。
— 赤松健 (@KenAkamatsu) 2014, 11月 18
そして何より、例え導入(立法化)に失敗しても「税金は普通に今まで通り」なので、特にリスクが無いんですよね(笑)。この辺が、今回ぜひ参画しておきたい理由となっています。
— 赤松健 (@KenAkamatsu) 2014, 11月 18
減税よりは免税の方がありがたいし、クリエイターの類は概してお金周りに疎い(見下しているのではなく、そちら方面に割くリソースが無い)のでFPなど金銭周りの専門家のサポートを無料で受けられるような支援体制を整えるとか、色々とプラスアルファの発想も浮かんでくるけれど、確かに減税措置ってのは面白い。
一方で、新聞などのように色々と問題になっている業種も「クリエイターに違いないから云々」と茶々を入れてきたり、特定業種への特権だ利権だという揶揄がなされるリスクもある。まぁこの辺は何とかなりそうな気もするけど、先の「国立メディア芸術総合センター」の話もあるので油断はならない。
......これ、執筆活動、例えば小説家をはじめとした文筆で生業をしている人も対象になるのかな? だとすれば運動もぐりぐり広げられる可能性はあるし、賛同者も増える感はある。MANGA議連とは主旨がちょいとばかり違ってくるかもしれないけど。
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