「Excelでグラフ描かなきゃいけないんです」
『元となる表やデータはどれ?』
「...だから、グラフ描きたいんです」
『元になる数字が要るよね?』
「だから! 数字じゃなくって!」
(このあと10分近い押し問答)
— ありま秀丞@スト魔女大好き (@shuujou_arima) 2014, 11月 7
よほどデジタル系技術が浸透した、そこそこの若手が多いベンチャー企業でなければ、どこにでもありそうなやりとり。Excelやグラフという名称、固有製品物は知っていても、具体的にどのようなツールで何をすればどんなことが出来るのかまでの認識が出来ておらず、何を使って何かをしなければならないとの話は理解していても、それを結びつけるプロセスを知らないので、同じキーワードを使っていても話がかみ合わないという事態。
プラモデルの設計図を持ってきて「この戦車を作りたい」「部品はどこ?」「だからこの戦車を作りたいんです」「元になる部品がいるよね」「だから、部品じゃなくて」みたいな感じ。まぁこれは以前【だれにでもある、と言われている「認知のくせ・ゆがみ」のお話】で紹介した「認知のくせ・ゆがみ」に近いところもあるのかなあ。「グラフ」に関するとらえ方の部分のずれが元の感がある。「グラフ」は何らかの値を基に作られる図版ではあるのだけど、欲している側はどうやらお絵かきソフト的なもので作り上げるという雰囲気を覚えさせる。あるいはグラフ、Excelそのものをあまり知らない、っぽい(恐らくこちらが正解だということは、このあと判明する)。
(Excelでグラフの続き)
『グラフみたいなのを描けと言われたの?』
「そうです」
『どんなグラフ?』
「絵や表もいれてわかりやすくしろと」
『...すまん、トイレ行ってきていいかな』
(数分後)
『じゃあグラフの元になる表があるんだね』
「グラフと表は違いますよ!」
『』
— ありま秀丞@スト魔女大好き (@shuujou_arima) 2014, 11月 7
@__aw__ 上司から言われるがまま?に相談を持ちかけてきたっぽいです。で、その上司に訊ねたら「ああ、グラフっぽいの描いてくれたらええねん。Excel? Word? なんかよう知らんけどそんな感じで」『(ピキピキ)元データはどこにありますん?』「おれが紙で持っとる」(殺)
— ありま秀丞@スト魔女大好き (@shuujou_arima) 2014, 11月 7
ある程度パソコンの操作に慣れていれば、Excelがどのようなものか、そして何をすれば何が出来るのかは、概念的には理解できている。ところが尋ねてきた新人っぽい人は製作を任されている以上、それなりにデジタル機器には慣れているはずなんだけど、そのあたりを知らない。以前言及したスマホ世代、非キーボード世代の香りがする。あるいはそれ以前の話かもしれない。
一方、その新人と思われる人に依頼した上司は、パソコンをほとんど知らない、非デジタル世代。それでは新人に話がうまく伝わるわけがない。色々なギャップが斜め上的に作用して、伝言ゲームがよりいっそうおかしな話になってしまったというところか。......まぁ、良くある話なんだろうな。長い経歴を持つ会社だと、世代間のギャップも大きくなるし、デジタル系ツールの浸透も結構まちまちだろうから。
さっきの人を笑ったらあかんで...特に学生さん、これから就職するであろう会社にはいろんな人がいるんやで...
「おれのパソコンから"絵"が消えた」
「新しいパソコンから"コピー"が出ない」
「WindowsがExcelにならない」
どんな問い合わせにもにこやかに対応せなあかんねんで...
— ありま秀丞@スト魔女大好き (@shuujou_arima) 2014, 11月 7
@kanorin 社内SEでなくとも、不慣れな人への対応やパニクっている人への対応はある程度心得ておいた方がいいかもしれません(笑)
— ありま秀丞@スト魔女大好き (@shuujou_arima) 2014, 11月 7
特にデジタル周りの技術を期待されて入社する人は、色々と苦心させられるはず。ちょいと不安なのは、今件でも可能性として指摘している、「上の世代は非デジタル」「下の世代は非キーボード」で双方ともパソコン周りのツールやソフトウェアの概念に関して疎く、壮大な意志のずれが生じる可能性。タッチパネル形式でビジネス周りのソフトが動かせるようになり、その利用にもスマホオンリーな人たちが慣れてくれれば特に問題はないのだけど......。
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