読者(顧客)は安くほしがり、部数は昔ほど望めず、重版のアテのない少ない部数で収益を確保せねばならず、回り回って色々なセクションにしわ寄せが来る。しわ寄せを食らった人達は「金がない」から他から得なければならない商品を「できるだけ安く欲しい」と望む顧客になる。
— 「超」怖い話 怪顧【加藤AZUKI】 (@azukiglg) 2014, 11月 5
どこかで手を抜いて質を下げるか、「質を下げてもそうと見抜かれない技術を獲得する」か、信念で質を追い求めて空きっ腹に耐えるか、みたいな窮乏戦。
— 「超」怖い話 怪顧【加藤AZUKI】 (@azukiglg) 2014, 11月 5
書籍も含めた出版物の粗製乱造(種類の増加・一種類当たりの部数減少という意味で)、「品薄商法」と揶揄されかねないほどの余裕のない少数部数の印刷、品質周りの話。要はネガティブスパイラル的なところがあるんじゃないかという話。まぁ、それがすべてではないけれど、重要な一要素には違いない。
お金って結局もっともシンプルで確実で分かりやすいリソースだからね。リソースが無ければ物事は動かない。足りないリソースで今まで通りの成果を求めようとすれば、どこかに無理が生じてしまう。本が売れなければお金は手に入らず、少ないリソースで生成物を上げるために、材料にあたるコンテンツを買いたたく必要が生じてくる。で、作家へのしわ寄せってのもその一つの結果である次第。無論編集・印刷・出版会社の倒産やリストラ、経費削減などもあるけれど。
出版業界のことは全然わからないけど、どう見ても恐怖のデフレスパイラルに陥ってませんかねこれ?(´・ω・`)
— みのうらさとこヾ(○'∀'○)ノ (@ameayunon) 2014, 11月 5
誰かがそれやり始めると何が起こるかというと、「品質の凋落」が起きます QT @ameayunon: 出版業界のことは全然わからないけど、どう見ても恐怖のデフレスパイラルに陥ってませんかねこれ?(´・ω・`)
— 「超」怖い話 怪顧【加藤AZUKI】 (@azukiglg) 2014, 11月 5
品質の維持は「能力がある人の能力、努力」に幾ら払えるかで決まるけど、これはたぶん出版界もどこも変わらんとは思う。が、「払わなくても請ける」って人が出て来て、それが新基準になると、「それに合わせて品質が維持しきれなくなる」。 QT @ameayunon: 出版業界のことは全然わから
— 「超」怖い話 怪顧【加藤AZUKI】 (@azukiglg) 2014, 11月 5
例えば、10日掛けないと絶対にできない工程だけど、賃金の引き下げで1日分しか時間を割けないということになると、徹夜とか無理とかでは賄いきれないから、品質を下げるしかなくなる。 QT @ameayunon: 出版業界のことは全然わからないけど、どう見ても恐怖のデフレスパイラルに陥っ
— 「超」怖い話 怪顧【加藤AZUKI】 (@azukiglg) 2014, 11月 5
当然ながら品質が下がった商品は売れない。出版物で言うと、「誤字だらけ」とか「文法がおかしい」ような記事が載ってるものは、それだけで商品価値が下がるので、「引き続き次も買う」というリピーターがどんどん離れてしまう QT @ameayunon: 出版業界のことは全然わからないけど、ど
— 「超」怖い話 怪顧【加藤AZUKI】 (@azukiglg) 2014, 11月 5
なので、人件費を過度に引き下げるダンピングをやらかす人の基準に「発注側」が右へ倣えをしてしまうと、品質は【その程度】になるし、その程度の品質では大して売れないので、支払える金額も結局どんどん渋くなる。 QT @ameayunon: 出版業界のことは全然わからないけど、どう見ても恐
— 「超」怖い話 怪顧【加藤AZUKI】 (@azukiglg) 2014, 11月 5
@azukiglg @ameayunon 某芸能事務所がリーマンショック後にTV局へのギャラ引き下げを提案したベテランに
「やめ!!お前らが値引きしたら若手はもらえんようになる」
って突っぱねたという話を聞いたこともありましたなぁ......
— りょんりょん(しばらくの間浦島太郎) (@sakiryon) 2014, 11月 5
先日のマクドナルドの中長期的な魅力減退、また「生き甲斐感覚で安値請負のアルバイトが業界全体を云々」ってのでも触れているけど、削ってよい無駄の削減と、削っちゃいけない本質の部分の違いって、実は見極めが難しい。短期的にはコスト削減俺様天才、的な結果を出せても、中長期的には致命的な損失への道へつながる施策だったということも往々にしてある。そして困ったことに、この「中長期的に発生しうる損失が出るタイプのコスト削減」って、往々にして今のマーケティングや数量的リサーチでは判断がしにくいんだよね。そこから一歩引いて、それやって顧客側は喜ぶの? 事実に気が付いた時お客はどう思うの? と考えれば容易に理解はできそうなものなんだけど。
で、このようなお話が電子出版周りでも起きているという指摘。
出版業界も安かろう悪かろうが進むと、適度な品質を適度なお値段で、のユニクロみたいなライターや出版社が、、、出て来てますね、、、(震え
— みのうらさとこヾ(○'∀'○)ノ (@ameayunon) 2014, 11月 5
つーか既に、「電子書籍専売出版社」界隈だと、「編集者は一切仕事をしない」「誤字校正もしない」「著者は校正済み完パケ原稿を納品」「納品時の原稿がそのまま商品化」とかあるとこにはあるみたいですよ QT @ameayunon: 出版業界も安かろう悪かろうが進むと、適度な品質を適度なお値
— 「超」怖い話 怪顧【加藤AZUKI】 (@azukiglg) 2014, 11月 5
そこらへんは、「品質を可能な限り引き下げてコストを削減する」ということの実例じゃないかなーとは思ってる QT @ameayunon: 出版業界も安かろう悪かろうが進むと、適度な品質を適度なお値段で、のユニクロみたいなライターや出版社が、、、出て来てますね、、、(震え
— 「超」怖い話 怪顧【加藤AZUKI】 (@azukiglg) 2014, 11月 5
ただこれらの考えって結局「現状維持」のみの考え方なんだよね。いわば種もみを食ってる状態。消費者、顧客は少しずつ慣れているように見えるけど、分かる人はやはりじわりじわりと離れていく。そしてそれが明確化するまでは、表向きは業績に違いは無いので、作り手側はさらに手を抜いていく。多数のお客が気が付いて、さっと引く状況になった時、手の打ちようが無い状態になっている、と。まるで将棋の山崩しみたいな。
さらに素材を作る側へのコストもばしばし削るわけだから、後発が育たなくなる。美味しい話が無いところに人が集まるはずもない。夢だから、好きだからは確かに業務を続ける動機になるけれど、暮らしていけなければ意味は無い。材料の作り手が減れば、業界は縮退し、品質も下がる。ああ、これはまさに昨今の人材不足周りの構造と同じ。
少なくとも「正直者は馬鹿を見る」世の中は、長くは続かない。昨今特に問題視している、悪質系なまとめサイト、自称キュレーションサービス、バイラルメディアなるものに、強い拒否感を抱いているのもそれが原因の一つだったりするんだな。
うん、やっぱりお金は大切。そして正当な努力は報われなきゃいけない。そうでなきゃ、世の中回っていかないよ、きっと。
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