「エゴサーチ」という言葉の印象が損をしているとの指摘

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先日【漫画家の方々のエゴサーチ、そしてそこから見出される福音とは】で伝えた、漫画家をはじめとするクリエイターの方々が、自分の作品名や自分自身の名前を検索ワードとして用いて検索し、感想などをチェックすることは良くあるよ、という話。自分に深く係わりあいのあるキーワードを検索対象としてリサーチする方法を一般的に「エゴサーチ」と呼んでいるのだけど、その表現の仕方がよろしくないのでは、という指摘。まったくもって同意。

エゴサーチは元々英語の「egosearching」から来ている......んだけど、どうも英語だと「Egosurfing」(エゴサーフィン)の方が主流で、他にグーグリングユアセルフやエゴグーグリングなんて表現もあるみたい。もっとも意味合いは同じで、名前やハンドルネーム、自前の創作物名などを検索エンジンで検索して、リサーチなどの行為を意味する。「エゴサーフィン」は1995年にSean Carton氏がWiredの記事の中で用いたのが初めだとされている。

で。元々「ego」ってのは自分自身を意味する言い回しであり、そこには利己主義とか傲慢的な個人主義とかいった、悪い意味は無い。日本語の「エゴ」っていうと多分に「egoism」的なものを意味しているけど、この「egoism」も元々は自分自身のみが確実に存在するという意味があり、そこに「利己主義的」な意味も含まれるだけの話。だから本当は「エゴサーチ」ってのは「セルフサーチ」と同じ意味で、むしろそちらの方が日本語としては良かったのかもしれない(セルフグーグリングという言い回しは海外にはある)。

日本語の「エゴサーチ」の元となった「egosearching」にしても「Egosurfing」にしても、悪い意味合いはまったくない。それがそのままカタかな読みとして日本に入ってきたら、エゴの部分の日本国内での印象が悪かったので、エゴサーチも悪い印象を覚えるようになってしまったという次第。

......今後個人的に「エゴサーチ」という言葉を使う時には「エゴサーチ(セルフサーチ)」と表記しようかな。

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このページは、不破雷蔵が2014年11月 9日 07:57に書いた記事です。

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