コンビニスイーツ盛況の影で......地方菓子店の悩み

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すべてがすべてというわけではないけれど、当方の行動領域内にも複数の「地元の昔ながらの和菓子屋さん」があって、似たような状況を見聞きしているので、ある意味納得させられたお話として。コンビニ大手が集客アイテムの一つとして力を入れているスイーツ群。昨今では健康志向やシニア層への注力ということもあり、和菓子にも本腰を入れるようになった。当然、毎月のように新作をボンガボンガ展開し、テレビのタイアップ企画を用いてどーんとアピールをしてくる。大手菓子メーカーや有名どころの和菓子はコンビニでも力を入れて販売することもあるけど、やっぱり押しがちょいと弱くなるし、それは一部のケースでしかない。

コンビニスイーツの展開で、お菓子全体、あるいは和菓子全般が盛況になれば、トレンドとして「どこで買っても和菓子はいいね」ってことになるんだろうけど、やはり買い手側としてはテレビや雑誌に載っているものを調達したくなるもの。話題性という点では、皆が購入したものを自分も買って食し、気持ちを共有したいってのがあるんだろうな。ネットで披露できるし、売り手側もむしろそれを狙っている節がある。新商品の試食会ではFacebookやツイッターでその感想を写真込みで公知してね、的なプロモーションも増えている。

情報が全国規模で展開され共有されるようになると、共有したい情報のソースとなる商品もまた、全国的なモノの方が適していると思われる。地方特産、その店だけの商品を披露しても「美味しそう」「いいなぁ」で終ってしまうけど、コンビニなどの全国展開品ならその後に「自分も買った」「美味しかった」の双方向的なコミュニケーションが行える。自分の足元に、自分の周囲でしか買えないものがあっても、結局情報共有性のメリットが優先されて、独自性のあるものは失われていってしまう。

時代の流れ、情報化社会の定め、というとオーバーに過ぎる気はするけど、あながち指摘が間違っているとも思えない。でも「ならばどうすれば?」という発想もすぐには思い浮かばない。小規模小売店の商品を全国流通に云々ってのはお門違い。地域の需要を全国展開の商品に食われてしまっているのが問題ならば......ってこれ、地元商店街と、進出してきたデパート・スーパーとの関係みたいな話だな。ならばその類似点の事例を探せば、解決方法が見いだせるかもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2014年11月11日 08:11に書いた記事です。

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