桜島から川内まで直線距離で50キロ強。地形条件も合わせこの距離にまで火砕流が到達するような噴火の可能性って......(ポンペイ大噴火でも10キロ強。しかも地形的にさかのぼりとかはしていない) pic.twitter.com/pQX1UvCjSS
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 11月 15
先日【「桜島の火砕流で川内原発がアブナイ」という話を地図にしてみると】で桜島の噴火リスクに伴う火砕流と川内原発の位置関係について語られた話のチェックをしたけれど、そこで少々触れたポンペイとの関連について、記事執筆後にグーグルマップなどで測定をしたので、後日談的な意味で補則資料として。
単なる地図よりはこのように地形がよりはっきりとわかる航空写真の方が状況の把握はし易い。忍者ハットリ君の歌じゃないけど、山を越え谷を越えないと、川内まで到達はしえないんだよね。論理的にはそれもありうるけど、どれだけ大量の火砕流が必要になるのだろうかと考えると、現実性はゼロに等しい。いや、それ系の専門家でない当方でも、それ位は容易に分かる。鹿児島市のリスクは別にしても、ね。
で、せっかくだから例のポンペイも再計測。
ヴェスヴィオ山からポンペイへの距離は10キロ強。しかも地形的には下り一直線。 pic.twitter.com/72z1tEKR4w
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 11月 15
どこを始点・終点とするかで数キロの差異が生じるけど、大よそ10キロ強しかも地図の通り、火口からポンペイまでは下り坂一直線。これなら火砕流が流れ出る、到着するってのは十分理解できる。
で、この測定をしていた時に気が付いたのだけど。
ちなみにヴェスヴィオ山の西にはナポリがある。距離も14キロと大して変わらず。自然のちょっとした気まぐれで、ポンペイではなくナポリが火砕流に包まれていた可能性は多分にある。イタリアの歴史も随分と違ったものになったかもしれない。 pic.twitter.com/pdk4UUGy28
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 11月 15
ポンペイの悲劇の際に噴火したヴェスヴィオ山の西にはナポリがある。そして距離は大よそ10キロ強と、ポンペイまでの距離とさほど変わりはない。火口から目的地までの下り具合もおおよそ変わりはない。自然のいたずらで、仮に刃が西側に向かっていたら、ナポリ一帯は火の海となっていただろうし、その場合はイタリアの歴史にも少なからぬ変化が生じていたのかもしれないな。興味深い話ではある。
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