今日の『プロメテウスの罠』第13回に関しましては、私も再三にわたり「低線量被曝による鼻血の可能性は、専門家の一致した見解として否定されている」という意味の文言を、本文中に入れていただけるようお願いしておりました。この連載には、今こそ、それを明言する責任があると考えたからです。
「吉田調書」「吉田証言」の2つの吉田問題だけにおいても、担当者・該当者そのものの素質だけでなく、報道機関としてのそのものの体質、構造の是非が問われているにも関わらず、状況を継続し、第三者委員会も正直シャンシャン状態的な構成でおためごかしモードな朝日新聞社。その現状をよく体現しているのが「プロメテウスの罠」で、その連載が今なお続いており、編集掲載体制が何ら変わりないのは、まさに「吉田証言」周りの構造と同じ。
で、その最新号......ではないか。第13回分に関して、外部寄稿側からこんな話がなされて、ああやっぱり朝日新聞は朝日新聞でしかないのね、という実態を再確認させられる。
その要望につき、関根記者にもご苦労をかけ、ご尽力いただきましたが、文章構成の都合上、また朝日新聞上層部の見解として「鼻血の可能性を否定できないとする意見もある」との事で、今回掲載の本文のような表現となりました。私の力及ばず、風評や不安に苦しんだ皆様には申し訳なく思っております。
— 竜田一人 (@TatsutaKazuto) 2014, 11月 18
ちなみに朝日新聞上層部が「専門家」の反対意見として挙げていたのが、以下のまとめに登場する「神戸の医師」をはじめとする方々でした。
福島の鼻血「内部被ばくか」-神戸新聞の記事に疑問を持つ人たち - Togetterまとめ
http://t.co/N8z0ancgdC
あり得ない。
— 竜田一人 (@TatsutaKazuto) 2014, 11月 18
私の要求も、被取材者としての分を超えたものであり、その板挟みとなってご苦労おかけした関根記者には、感謝の念こそあれ、不満は少しもありませんが、この上まだ、著しくバランスの偏った両論併記で風評払拭の機会を逃す朝日新聞には、失望を禁じえませんでした。
— 竜田一人 (@TatsutaKazuto) 2014, 11月 18
しかしこういった作者、編集者、記者、出版社の意見のせめぎ合いこそが、『いちえふ』の製作段階でも繰り返されている葛藤を体現するものとして、今回の『プロメテウスの罠』をお読みいただければ幸いです。
— 竜田一人 (@TatsutaKazuto) 2014, 11月 18
被曝で鼻血が出るわけがない。朝日の上層部は「専門家のあいだでの定説」と「思いつきの泡沫説」に同等の価値を与えてしまうのかと思うと、げんなりするね。医療科学部にちゃんと聞けばいいじゃないか
— 菊池誠 (@kikumaco) 2014, 11月 18
朝日には医療科学部というちゃんとした部署があるんだよ。「低線量被曝で鼻血なんかでない」という定説に自信が持てないなら、医療科学部に聞きにいけばいいだけじゃないか
— 菊池誠 (@kikumaco) 2014, 11月 18
鼻血が出る可能性を必死に計算した人たちもいたけど、そういう人たちは「悪ふざけ」をしていただけで、なんら真剣ではなかったんだと思うなあ。悪ふざけに踊らされてはいけない
— 菊池誠 (@kikumaco) 2014, 11月 18
定説と泡沫説を対等に両論併記するのは最低のやりかただよね
— 菊池誠 (@kikumaco) 2014, 11月 18
泡沫説を目立たさせるための並記なことが多い気が.もっと酷いのだとと「その効果を疑問視する医師もいます」で批判に考慮したふりとか。。。まぁ確かにいる(ほぼ全員)から嘘ではない @kikumaco: 定説と泡沫説を対等に両論併記するのは最低のやりかた
— 飯田泰之 (@iida_yasuyuki) 2014, 11月 18
良い例が「美味しんぼ」の例の3週連載の最期に載せた「『美味しんぼ』福島の真実編に寄せられたご批判とご意見、編集部の見解」ですね>>公式RTs http://t.co/LPZGHC8x3K http://t.co/7NdIvBFOxO
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 11月 18
(1+0)÷2=1/2...「悪平等」を使ってオヤツを横取りする方法 http://t.co/NdxKBsvwqd あたりも理解の上で参考になる。手前味噌ですけど。 pic.twitter.com/uOQJR7WuX5
— 不破雷蔵(懐中時計) (@Fuwarin) 2014, 11月 18
先の「美味しんぼ」の話や、先日の「医者をみたら」云々の話と合わせ、「核心的利益に基づいた積極的広報宣伝活動を果たす報道機関」的なものと考えると、その異様なまでの執着的な語りぶりも理解はできたりする。中には「単に売りたいからでしょ、炎上商法でしょ」という醒めた分析をする人もいて、それも一理はあるのだろうけど、それだけでここまでの固執ぶりは説明がし難い。むしろ炎上商法ですら副次的要因として考えた方が道理は通る気がするのよね。見方を変えれば、考え方に問題がある集団や悪質宗教団体が流す機関紙と何ら変わりがないのだから。
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