仮の話として、みんなから少しずつお金を取って失業している人たちのために職を作って(ただし残念ながら非正規の職の方が多くなってしまう)助ける政策を実施すると言われたとき、あなたはどう感じるだろうか?この政策が実施されればあなたの手元に残るお金は減ります。続く
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2014, 11月 20
先日から某労組の書記で雑誌編集な方が半ば公的な場を濫用して政治活動を繰り広げ、頭痛のタネが尽きない昨今。そのタネとして先日不正規社員が増加した云々って話があった。【パートやアルバイトが大幅増加...非正規社員の現状をグラフ化してみる(2014年)(最新】にもある通り、確かに非正規社員は増加している。ただしそれらの記事などを見れば分かる通り、その部分だけを見て「状況の悪化」と判断したり、そのような主張をしている方々の話をうのみにすると、放射線周りの話と同じようなバチを被ることになる。
色々と説明をする、例え話をしてもいいんだけど、どうしようかなあと考えていたら、ちょうど良い話がタイムライン上に上がっていたので参照として。
@genkuroki 続き。ぼくが見た数字によれば、消費税率引き上げの影響を除いても実質賃金はほとんど上昇していない。中身は不満足かもしれないが、雇用は100万人くらい増えている。
さてここで問題だ。一つ前のツイートと比較して何が言えるだろうか?
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2014, 11月 20
@genkuroki 金融政策で何ができるか。金融緩和が効けば、物価水準は上昇し、雇用は増える。もしも物価水準の上昇が名目賃金の上昇を一時的に上回れば一時的に実質賃金は下がってしまう。しかし、別の一方では雇用が増えて助かる人も増えているわけです。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2014, 11月 20
@genkuroki 以上の説明は高校の社会科レベルの話じゃない?まあ、どうであれ、みんなでお金を出し合って失業者を助けることに賛成しそうな人たちが、真っ当で無難な金融緩和のことを悪し様に罵倒するのはどうしてなんだろうね?不十分ではあっても、雇用は実際に増えているんだよ。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2014, 11月 20
@genkuroki 金融緩和で解決できる範囲内で問題は解消ないし緩和される。もちろん、そうでない問題は残ってしまう。金融緩和を継続した上で、別の政策も必要だということ。ある種の人たちは金融緩和を止めさせて別の政策を実行せよと言っているように見えるので、あれまとあきれている。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2014, 11月 20
@genkuroki 現在の日銀による金融緩和を悪し様に罵倒している人たちを見ていると、米国でバーナンキさん(当時FRB議長)が罵倒されていたときのことを思い出します。たとえばティーパーティーの馬鹿右翼の連中とか。日本での馬鹿左翼は米国での馬鹿右翼に似ている。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2014, 11月 20
@genkuroki 以前、日銀が十分な金融緩和を実行しなかったせいで、ものすごい円高になってしまったときに、円高が原因で滅茶苦茶苦しんでいた人たちの立場に立って日銀をきちんと批判していなかった人たちが、現在の円高を理由に日銀の金融緩和を罵倒するのはどうしてなんだろうね?
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2014, 11月 20
@genkuroki 消費税率引き上げの悪影響についてはものすごく心配していました。1997年の消費税率引き上げのあとに蓋を開けてみたら日本はひどいデフレに突入してしまっていた。1994年からGDPデフレーターが下落し始めていたのに、デタラメな金融財政政策で大変なことになった。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2014, 11月 20
@genkuroki 1997年のときの私は物価水準が下がって来ていたことに気付いていませんでした。さらにデフレは戦間期の世界大恐慌(日本では昭和恐慌)に関する知識はゼロ。いろいろ無知な大馬鹿ものでした。でも、いまは違う。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2014, 11月 20
@genkuroki 日本政府は借金のかたまりなので大変なことになる、てなことはずーっと昔から言われていることなんですが、長期国債金利の巨大な上昇はずーっと全然起こりませんでした。政府の借金に関する脅しに屈している人たちは世間一般にものすごくたくさんいる。これもひどいはなしだ。
— 黒木玄 Gen Kuroki (@genkuroki) 2014, 11月 20
アベノミクスでは非正規雇用しか増えていないとか、半分は建設労働者だとまるで意味が無いように吐き捨てる人達がいるようですが、職を失ったり就職活動で難儀した人達はよく憶えておいて下さいね。
— しゅがーれす (@whistletone) 2014, 11月 20
正直「それはどうだろうか」と首を傾げる部分も無くは無い。ただ、今件の一連の話をまとめる際に、その概念論というか骨子の整理の際に、役立つ話の流れではある。
先日、野村グループの研究所から富裕層周りのリリースが出て、その数字の「一部分」だけを抽出してあれやこれやと語る話も出ているけれど、それも結局似たような切り口による騒ぎでしかない。似たような話はこれまで何度となく公開されているし、雇用周りの数字にいたっては最初のリンクにある通り、今年2月に既に値が出ている。トリクルダウンの話にしたって、なぜ今頃再燃焼? なぜ今になって大騒ぎをして、とってつけたような、首を傾げる解説と共に頒布されているのかを考えれば、まぁ、その理由はおのずから分かるというものだ。
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