「あなたがいないと職場が回らなくなります」病欠や辞職の際に言われる言葉の裏の意味を探る

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風邪を引いたり熱を出したり、さらには昨今色々と問題視されている感染性の高い病症に発病したリスクを確認できた時、会社を休まねばならなくなる。あるいは多種多様な理由によって職を辞する必要が生じることもあるだろう。その際、会社側の引き留め、出社をうながす言い回しとして使われるのが、この「あなたがいないと職場が回らなくなります」。要はあなたは会社の業務におけるキーパーソンであり原動力であるのだから、もし何らかの理由で欠けると、事業が上手く行かなくなる、それは非常に困るというもの。そういわれれば悪い気はしないし、さらには責任感を覚えてしまう。自分が抜けて回らなくなったら、自分の責任なんだな。

でも。

それって本当だろうか、と考え直してみる。自分は本当に普段から、その会社の事業、プロジェクトにおいてキーパーソン的存在だっただろうか。自分が何かの用事で離席していた際に、職場は止まったままだろうか。本当は単に語った側が責任を取りたくない、余計な負担を背負いたくないという考えが多分にあったりはしないのだろうか。そして本当に休もうとしたり辞めようとしている自分の事を考えているのだろうか(職場が回らないとの発言時点で、その可能性はすでに薄いのだが)。

さらに指摘の通り、自分が本当にキーパーソン的な存在で無ければ特に、他の一人が欠けただけでも職場があっという間に回らなくなるという、致命的な状況にあることが考えられる。もちろんその選択肢がベストでは無く、ケースバイケースではあるけれど、「自分が抜けたら職場が回らない? なら自分以外が抜けても回らなくなるようなヤバい状態じゃん」という発想は持っておいた方が良い。

さらに......


病欠はともかく、離職の場合はこのような切り返しもあり。実際こんな感じで「辞めたら職場が回らない? それじゃ見合った報酬を」と要求してそれが通ったという事例は何度か見聞きしたことがある。その後、末永くその職場に居続けられたか否かまでは後追いしていないけれど。

「重要だけど対価は与えられない」ということになれば、それはそれでさらに辞める理由が一つ増えるだけの話ではある。

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このページは、不破雷蔵が2014年11月23日 08:54に書いた記事です。

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