シャープの公式アカウントがプッシュしたネタ「わさび抜きわさビーフ」が現実化する、そんなラノベ的世界

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ネットの普及や社会観の変化に伴い、時として「まるでライトノベルのような、奇妙な、普通には有りえないような状況がぽんぽん現実化する」昨今の動向を、ラノベ的世界と評したことがある。シャープの公式アカウントが先日遭遇したイベントは、まさにそんな感じのもの。上記は今年の5月頃、わさビーフを販売する山芳製菓に、シャープアカウントがボケ半分でツッコミを入れたわさび抜きわさビーフの話。チャーシュー麺チャーシュー抜きみたいなもので「そんなもん作ってどうするねん」的なツッコミが入りそうだが(元々エイプリールフールネタだった)、もし人気があれば現実に創るよとした山芳製菓へ、軽いノリでリアクションをしたものだが......。


タイムスリップをする古代ローマの人なら「夢だけど、夢じゃなかった!」とでも言いそうなお話。本当に商品化され、それが送られてくる。しかも上記の「消えたわさびの代わりに、お茶プレッソで挽いた抹茶をかけさせてください」のツイートを配した文面付き。天は、地は、お茶プレッソで挽いた抹茶かけのわさび抜きわさビーフの創生を待ち構えている。


先日のタニタ公式アカウント同様、自社商品のアピールも忘れない。というかそれが本来の任務(笑)。


......ということで、抹茶をかけても美味しいものの創生は出来なかった、やはり完成された味わいそのままを食べるのが一番だということで。見通しは甘かったけど、味わいは甘いどころか苦かったという次第。


さりげに再び自社商品の宣伝も忘れない、律儀に職務を遂行するシャープ公式アカウントであった。

で。「ラノベ的世界」と評したけれど、


ですよねー。ネタが現実となる......というかネタが「面白い」→「受けそう」→「需要がある」→「体現化するか」というプロセスの中で、「受けそう」→「需要がある」の過程において、ネットが小さからぬ増幅装置となっている感じがするんだな。低価格商品ならば、そして入手が容易ならば、ある程度需要とネット上の評判は連動できるし、ビジュアル的に面白いものであればソーシャルメディアを中心に購入レポートによる情報公知拡散効果も期待できる(最近コンビニやマクドナルドがよくやってる手法)。

ネタと現実の境界線があいまいになりつつある。そんな不思議な時代に我々は生きているのかもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2014年11月28日 07:09に書いた記事です。

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