そもそも「積極的に」財政再建をする必要があるのか、という疑問

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消費税周りや日本国債関連の話で必ず論議のネタとして一枚かんでくるのが、この「財政再建」。これが至極命題、最優先事項、毎日100回唱えないと息絶えてしまう的な感じで語られてることが多いのだけど、そもそも論として、その優先順位が正しいのか否かという点まで遡って考える必要があるんじゃないかな、という思いつき。

なぜ財政再建をしなきゃならないのか。それは財政が破たんするかもしれないから。では財政の破たんとはどのような状況なのか。税収が少なすぎて政府支出が多すぎ、まかないきれなくなる。だから一番手っ取り早く、政府支出を減らしていこう、家計的に節約しよう。

いや、わからんでもないけれど。家計と同じ考えでいいのかしら。同じような発想で切り盛りしていたら、自分の首を絞めてしまい死にそうになった事案が、欧州の債務危機なんだけれども(その債務にしたって日本と他国との事情が同じでは無い)。家計ならば収入を増やすことも大切なのと同様、国レベルでも景気を抑揚させることを優先すべきでは? という感じ。健康な体を求めて死んでしまいそうになるのでは、意味が無い。


米国債が云々ってのは先に覚え書き的にまとめた【外為特会と日銀と米国債の話】にある通り。発想の転換的、コロンブスの卵的な話として、考慮する・精査するだけの価値はある。

で、それも合わせて。結局のところ税収ががっつり得ることが最終目的ではあるのだから、そのためには経済を底上げし、活性化させるのが一番。お金周りが良くなれば、財政だけに限らず、大よそのことは解決してしまう(例えば雇用問題もね)。その辺りが本末転倒と化しているし、受けが良いからという理由で正しく伝わらず、報道などにも弄ばれている感は否めない。何しろいまだに日本国債について「国民一人当たり●百万円の借金」というだけで留めておいてアピールしてるぐらいだから。

まぁ、それに加えて......


というのもあるんだろうな。経済全体を見ずに、会計学部分のみにスポットライトを当てているから、どうしても「財政再建」的な話が前面に押し出てしまう。この辺の話は、会計的な数字の上だけで機械的にレーティングしている格付け会社の実情を見れば、容易に理解は出来るはず。

経済ってのはもっと包括的で広範囲、それこそ大衆心理学的な部分まで含めて考察しなきゃならないんだけどね。この辺りの話はサイト構築と運用、ウェブデザイン関連とも似ている気がするんだよな......

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このページは、不破雷蔵が2014年12月24日 08:03に書いた記事です。

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